HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報538号(2011年5月11日)

教養学部報

第538号 外部公開

〈理数系辞典案内〉生物学

松田良一、和田 元

①生物学辞典 第4版 (八杉龍一/小関治男/古谷雅樹/日高敏隆編:岩波書店:2048頁:10,000円)
 生物学系の綜合辞典として定評がある。300名を越す第一線研究者の執筆による最新情報を4万語以上にわたり網羅。特に、欧文索引によりすばやく和名と 解説にアクセスできるので、英和生物学辞典としても使う事が出来る。生物分類表や「細胞の構造と機能」についての図もついており、ライフサイエンス分野に 進む諸君には重要な辞典。CD-ROM版(12,000円)もある。

②生物学辞典 (石川統ほか編:東京化学同人:1615頁:12,000円。2011年4月30日まで特価9,800円)
 生物系の総合辞典として昨年末に出版された。800名を越す第一線研究者の執筆による最新情報を20000の見出し語で、生物学、関連諸領域を網羅す る。同義語・関連語も見出し語として起こしてあるので、見出し語からの検索で目的の項目にたどりつける。生物分類表、生物学者歴史年表などの付録がついて おり便利。

③生物教育用語集 (日本動物学会・日本植物学会編:東大出版会:208頁:2,400円)
 「精子」を「精虫」などと、同じ生物学的対象を医学、農学、生物学で異なる名称をつけている場合があり、教育上の混乱をまねくことも多かった。そこで、教育と研究の両面から、高校までの生物教育用語を整理・統一したもの。基準語・重要語2172語には説明を付けてある。

④英和・和英 生化学用語辞典 第2版 (日本生化学会編:編集委員長=大島泰郎/編集委員=石浦章一/石川冬木/脊山洋右/田之倉優:東京化学同人:518頁:2,500円)
 英語で書かれた教科書や専門論文を読む時、一般向けの英和辞典では出てこない学術用語に悩まされる事が多い。本書は生化学、分子生物学、細胞生物学分野 の学術用語から英和・和英各15000語を収録。簡単な説明文が付いている。最新用語多数を加え、解説を大幅に増やした全面改訂版。これで生化学系の論文 講読は憂いなし。

⑤生化学辞典 第4版 (今堀和友/山川民夫監修:東京化学同人:1616頁:9,800円)
 生命科学の全領域を完全にカバーする本格的辞典。全項目新執筆者による全面改訂版。生化学分野では上記の生物学辞典にまさる詳しい解説が載っている。これもライフサイエンス分野に進む諸君には勧めたい。収録語数14100。

⑥分子細胞生物学辞典 第2版 (村松正実ほか編:東京化学同人:1184頁:12,000円)
 分子生物学・細胞生物学・遺伝子工学の諸領域の基礎概念から最先端の成果までを、9600項目で完全解説。分子生物学分野の解説には定評がある。

⑦プロフェッショナル英和辞典 「スペッド イオス」-生命科学編- (小学館:1813頁:3,500円)
 ステッドマン医学英和辞典は医学や動物学に特化した辞典であるのに対し、こちらは、植物学や農学系も含むライフサイエンス全般をカバーした英和辞典であ る。英語で書かれたライフサイエンス系原著論文や専門書などを読む時には極めて便利。全部で10万項目、ライフサイエンス専門語だけでも3.2万項目を収 録している。学部から大学院生まで使える優れもの。

⑧現代 生物科学辞典 (講談社:1999年:546頁:3,800円)
 現代生物科学の全領域をカバーし、手頃な大きさの辞典。岩波の生物学辞典より軽量だが、約5500項目を収録し、学部学生や教員には便利で安価。学部生時代に、これくらいの項目を理解できていたら生命科学分野の大学院に進学する際には鬼に金棒。教師は脱帽。

●理科系共通
・理科年表 国立天文台編 (丸善:2010年:1041頁:2,800円)
 創刊は大正14年で、平成23年版まですでに84版も発行されている定評あるデータ集。自然科学における種々の定数・資料を全分野にわたって集約した、 世界的にもユニークな「自然界の辞典」。暦、天文、気象、物理、化学、地学、生物の分野の定数やデータを広範に収録。理科系の諸君には必携。毎年新しい データを加えて発行されている。WEB版(8,000円)もあり、過去の84冊分のデータが収録されている。パソコンを使って様々なデータについて経年変 化やデータ間の相関を簡単に求める事が出来る。ポケット版(1041頁:1,400円)もある。

(生命環境科学系/生物)

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