HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報591号(2017年5月 2日)

教養学部報

第591号 外部公開

<施設・組織紹介>東京大学ではハラスメント防止に取り組んでいます ~気になることがあればハラスメント相談所へ

東京大学ハラスメント相談所

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。

東京大学は十五年ほど前から、セクシュアルハラスメント防止に取り組み現在は、教育・研究上におけるハラスメント(アカデミックハラスメント)や、飲酒の強要・飲酒の上での行き過ぎた言動(アルコールハラスメント)など、その他のハラスメントについても学部学生・大学院学生・職員・教員すべての構成員から様々な相談を受けています。

大学は、教育・研究のためのコミュニティであり、個人として尊重され、自由な考えと行動に基づき自律的に活動することは、とても大切なことです。
これから始まる授業や課外活動などでは、これまでとは違う人との関わりに刺激を受けることが多くあるでしょう。それと同時に、 コミュニケーションの取り方や、なじみのない慣習に戸惑ったり、違和感を覚えたりすることもあるかもしれません。このような違和感の中にハラスメントの芽が存在していることがあります。

ハラスメントと言うとおおげさに聞こえるかもしれませんが、どこからハラスメントなのか、はっきりしているわけではありません。「なんだかヘンだな」「なんか嫌だな」と思ったら、それは自分を守る安全センサーです。みなさんが違和感を覚えつつ対応に迷っている時に「みんなそうしているから」「以前からこういう伝統だから」と言われて、気持ちを無視されるようなことがあれば要注意です。

たとえば、性についての感じ方や考え方は一人ひとり違いがあります。性に関するあり方や出来事は個人的なものですから相談しにくいこともあるかもしれませんが、他の人の「不快な性的言動」によって快適な学生生活を続けていくことが難しく感じたら、ハラスメント相談所を訪ねてみて下さい。ハラスメントの相談を専門にしている相談員が対応しています。また、プライバシーは守られます。

最近ではSNS上でのトラブルも多くみられます。自分のことはもちろん、他の人の個人情報(大学・名前・住所・課外活動・画像など)も安易に投稿しないようにしましょう。匿名で、気軽につぶやいたり書き込んだりしても、その書き込みが人権に関わると判断された場合には注意を受けることもあります。また、先輩や同級生に嫌われないように受け答えしているうちに、メールアドレスや電話番号を伝えざるを得ない状況になり、しつこく連絡を受けてとても困っているという相談もあります。あなたの日常生活に影響することですので、個人情報の開示は慎重にして、大学用とプライベート用のアカウントを二つ用意して使い分けるなど自分を守ることも心がけて下さい。

自分のことではなく、周りで起きていることでも相談所を利用することができます。ハラスメント相談所では、相談を通じて問題を整理し、どのように対処したら良いか一緒に考え、また必要な場合にはあなたの了解を得て、具体的に問題の解決を図ることもしています。

場所は、保健センターの右隣、三階建ての一〇二号館の一階です。月・水・金に開室しています。駒場相談室が開室していない日でも本郷キャンパスで相談できます。電話かメールで予約をすると確実です。詳しい情報は大学のHPからハラスメント相談所を検索して下さい。

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