教養学部報
第599号 
辞典案内 2018 スペイン語
川崎義史
西和辞典としては，①現代スペイン語辞典（改訂版）（宮城・山田監修，白水社，1999年，1524頁，4000円）、②西和中辞典（第2版）（高垣監修，小学館，2007年，2178頁，6600円）、③クラウン西和辞典（原他編，三省堂，2005年，2080頁，4700円）がお薦め。紙、電子辞書（コンテンツカード）、アプリといった複数の選択肢があるので、ライフスタイルに合わせてチョイスを。②は、語源の説明が嬉しい。④スペイン語大辞典（山田他監修，白水社，2015年，2442頁，25000円）は、語源の説明が更に充実。元を取るには、引き倒してスペイン語力を磨くしかない。
和西辞典としては、⑤クラウン 和西辞典（ルビオ他編，三省堂，2004年，1600頁，4500円）、⑥小学館 和西辞典（小池他編，小学館，2014年，1218頁，4200円）がお薦め。特に⑤は、用例が多く、見やすくて◎。
日本語の辞書に満たされなくなってきたら、⑦Diccionario de la lengua española（Real Academia Española，Espasa，2014，vigesimotercera edición，2432 páginas）の出番。スペイン王立アカデミー編纂の西西辞典で、無料のオンライン版（http://dle.rae.es）やアプリ（ネット接続が必要な無料版とオフラインでも利用できる有料版（1000円））もある。「自動詞なのか他動詞なのか、それが問題だ」というような疑問が湧いたときには、⑧Diccionario panhispánico de dudas（Real Academia Española y Asociación de Academias de la Lengua Española，Santillana，2005，872 páginas）。無料のオンライン版もある（http://lema.rae.es/dpd/）。
16，17世紀の黄金世紀の文献を読む際に重宝するのが、⑨Diccionario de autoridades（Real Academia Española，Gredos，1979）。1726-39年に出版された、通称Autoridadesと呼ばれる辞典のファクシミリ版で、無料のオンライン版もある（http://web.frl.es/DA.html）。更に遡って、語源・方言形・初出を知りたくなったら、6巻本の語源辞典⑩Diccionario crítico etimológico castellano e hispánico（Corominas & Pascual，Gredos，1981-2015）を。どちらも、駒場図書館で待機中。
（言語情報科学／スペイン語）
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