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最終更新日:2024.03.26

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イベント 2017.02.07

所蔵品展「おもちゃと波と金平糖―戸田盛和生誕100周年―」(総合文化研究科 駒場博物館)

区分

展示

対象者

社会人・一般 / 在学生/ 受験生/ 留学生/ 卒業生/ 企業/ 小学生/ 中学生/ 高校生/ 大学生

開催日時

2017年3月6日 - 2017/年4月14日

会場

目黒区駒場3-8-1
大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館1階南側展示室

入場料

無料

概要

戸田盛和(1917-2010)は、戦後の日本を代表する物理学者の一人です。主要な業績は、「戸田格子」と言われる、非線形格子力学におけるモデルの発見と、そこに生ずる孤立した波、いわゆるソリトンの研究です。こう書くと難しく感じられるかもしれませんが、ソリトンのような波は日常生活ではごく普通に目にすることができますし、戸田が関心をもった非線形現象も、通常の物理学や数学では扱いにくいのですが、自然界に広く存在しています。

戸田は、物理学が扱える範囲が主として線形の現象にとどまり、多くの場面に現れる非線形現象にはほとんど無力であったことに不満を覚えていました。戸田格子の発見がそうした見解をもたらしたとも、あるいはそうした関心をもっていたから戸田格子の発見のような業績を挙げることができたともいえそうですが、扱いやすい範囲に研究をとどめるのではなく、日常ごく普通に観察できる自然現象にもなんとか物理学の力の及ぶ範囲を広げたいというのが戸田の願いだったようです。

古くから、子供から大人に至るまで多くの人々が工夫を凝らして作り、遊んで楽しんできたおもちゃもまた、物理学からみれば研究の材料の宝庫です。戸田はおもちゃにも強い関心を抱き、長い研究生活の中で訪れた世界各地で、地域に伝えられるおもちゃを買い集めました。種々のおもちゃの原理を物理学者の眼で明らかにし、可能な場合にはそれらを物理学の教材として使う途を考えることも、戸田は楽しんでいたようです。金平糖はもちろんお菓子ですが、あの特殊なかたちがどのようにできるのかも、戸田にとっては強い関心の的でした。

本展は、戸田盛和の著作や収集物を用いて、われわれが日常触れる世界や自然界に広くみられる現象を、楽しみながら研究の対象にしようとした、この物理学者の姿を描こうとする試みです。企画・制作には本学教養学部基礎科学科・学際科学科・教養学科の学生があたりました。

関連URL

http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/exhibition.html#Toda

お問合せ先

駒場博物館
03-5454-6139
komabamuseum@adm.c.u-tokyo.ac.jp

 

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