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最終更新日:2016.12.07

新任教員紹介

渡邊 淳也(ワタナベ ジュンヤ)

所属 専攻言語情報科学専攻
学科教養学科
部会フランス語・イタリア語
職名 准教授
発令年月日 2019年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
筑波大学大学院・文芸・言語研究科
■学位
2003年2月 博士(言語学)
■前任職
筑波大学人文社会系 准教授

 

担当科目 ■前期課程
基礎科目 フランス語等
■後期課程
言語理論、原典購読特殊演習等
■大学院
言語科学基礎論等

 

研究活動 ■研究分野
言語学(意味論・語用論、フランス語学、ロマンス語学)
■研究業績
  1. 叙法の謎を解く
  2. コルシカ語基本文法
  3. ジェロンディフと現在分詞の意味論・語用論
  4. フランス語の時制とモダリティ
  5. 明快フランス語文法
  6. フランス語における証拠性の意味論
  7. フランス語学小事典
  8. フランス語学概論
  9. プログレッシブ仏和辞典 第2版
  10. フランス語学概説

 

採用理由

渡邊氏の業績は数多く、単著図書6件、共著図書4件、翻訳1件のほか、学術論文は単著52件、共著2件あり、内外の学会発表・講演は38件に上ります。渡邊氏の専門は、ロマンス諸語、とくにフランス語を中心に、時制、アスペクト、叙法(モダリティ)、証拠性という4つの分野を関連づけた統合的研究です。時制、アスペクト、叙法は動詞のパラダイムにも現れるものとしてよく知られていますが、証拠性とは概略的には文の内容が、話者による直接経験によって得られたか、伝聞や推論によって得られたかという情報源の標示に関わるカテゴリーを指します。証拠性は渡邊氏の博士論文のテーマで、Antoine Culioli、Oswald Ducrot といった言語学者の理論を参考にしつつ独自の発展を織り込み多様な事例研究を行なったこの論文は『フランス語における証拠性の意味論』(2004年)として出版されました。時制、アスペクト、モダリティ、証拠性を関連づけた統合的研究が行なわれるようになったのは比較的最近のことであり、未開拓のテーマがまだ多くあります。そういった研究状況の中で渡邊氏は、著書『フランス語の時制とモダリティ』(2014年)において、時制とモダリティの関わり、とくに半過去形、単純未来形などの動詞形態がモダリティをあらわす、すなわち話者の判断を示すに至るのはいかなるメカニズムによるのかの解明を試みています。その成果は専門家向けの著書と学術論文だけにとどまらず、広い読者向けに書かれた著書『叙法の謎を解く』(2018年)の中でも詳しく解説されています。渡邊氏は近年、ロマンス諸語の研究者との共同研究も推進しておられ、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ブラジルポルトガル語、ルーマニア語のパラレルコーパスを構築したうえで、それを利用した対照研究も行なっています。ロマンス語学の業績としては、2017年に日本で初めてのコルシカ語の文法書として『コルシカ語基本文法』を上梓したことも特筆に値するでしょう。


教育面では、玉川大学文学部外国語学科(2000~2006年)においても筑波大学(2006年~2019年)においても、教養教育の中でのフランス語教育に言語学の成果を反映させる努力をしてこられ、著書『明快フランス語文法』(2010年)では、大きな枠組みは伝統に即しながらも個々の説明に最新の研究成果を積極的に導入する試みをしています。後期課程と大学院では学生たちに極力自由なテーマで勉強するよう指導してこられ、学生たちの自主性を大切にする指導は定評があります。さらに、筑波大学の協定校であるフランスのフランシュ・コンテ大学からの留学生にフランス語で言語学の授業も行ないました。2013年には東京フランス語学研究会を創設し、その世話人として、氏を慕う多くの大学の大学院生や若手教員などの研究者の指導に積極的にあたってこられました。学会活動としては日本フランス語学会において編集委員、編集責任者、ニューズレター担当などをしてこられたほか、日本フランス語フランス文学会でも渉外委員長、常任幹事、組織改革検討委員などを歴任しています。人柄は穏やかな中にも芯の強さを持ち、事務処理能力にも秀でています。本学の教育と運営に必ずや貢献してくださるでしょう。

 

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