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最終更新日:2016.12.07

新任教員紹介

奥野 将成(オクノ マサナリ)

所属 専攻相関基礎科学系
学科統合自然科学科
部会化学
職名 准教授
発令年月日 2019年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
東京大学大学院・理学系研究科
■学位
2012年3月 Ph.D.
■前任職
筑波大学数理物質系化学域物理化学研究室・助教

 

担当科目 ■前期課程
構造化学
■後期課程
分子分光学、物質科学セミナー
■大学院
分子科学基礎論

 

研究活動 ■研究分野
分子分光学
■研究業績
  1. “Bulk-or-interface Assignment of Heterodyne-detected Chiral Vibrational Sum Frequency Generation Signal by its Polarization Dependence”, M. Okuno and T. Ishibashi, Journal of Chemical Physics, 149, 244703 (2018).
  2. 「ヘテロダイン検出キラル振動和周波発生分光法とそのバルクおよび界面試料への応用」, 奥野将成, 石橋孝章, 分光研究, 67, 1-10 (2018).
  3. “Development of Heterodyne-Detected Total Internal Reflection Vibrational Sum Frequency Generation Spectroscopy and Its Application to CaF2/Liquid Interfaces”, N. Takeshita, M. Okuno and T. Ishibashi, The Journal of Physical Chemistry C, 121, 25206-25214
  4. “Symmertic Raman Tensor Contributes to Chiral Vibrational Sum Frequency Generation from Binaphthyl Amphilphile Monolayers on Water –Study of Electronic Resonance Amplitude and Phase Profiles”, M. Okuno, D. Ishikawa, W. Nakanishi, K. Ariga and T. Ishibashi
  5. “Molecular Conformation of DPPC Phospholipid Langmuir and Langmuir-Blodgett Monolayers Studied by Heterodyne-detected Vibrational Sum Frequency Generation Spectroscopy”, N. Takeshita, M. Okuno and T. Ishibashi, Physical Chemistry Chemical Physics, 19, 206
  6. "Hyperspectral Coherent Raman Imaging -principle, theory, instrumentation, and application to life sciences-", H. Kano, H. Segawa, M. Okuno, P. Leproux and V. Couderc, Journal of Raman Spectroscopy, 47, 116-123 (2016).
  7. “Sensitive and Quantitative Probe of Molecular Chirality with Heterodyne-detected Doubly Resonant SFG spectroscopy”, M. Okuno and T. Ishibashi, Analytical Chemistry, 87, 10103-10108 (2015).
  8. “Strong Frequency Dependence of the Vibrational Energy Relaxation in Bulk and Surface Water Reveals Picosecond Structural Heterogeneity”, S. T. Post, C-S Hsieh, M. Okuno, H. J. Bakker, M. Bonn and J. Hunger, Nature Communications, 6, 8384 (2015).
  9. “Heterodyne-detected Achiral and Chiral Vibrational Sum-Frequency Generation Spectroscopy of Proteins at Air/Water Interface”, M. Okuno and T. Ishibashi, The Journal of Physical Chemistry C, 119, 9947–9954 (2015).
  10. “Intensity Enhancement of Vibrational Sum Frequency Generation by Gap-mode Plasmon Resonance”, M. Okuno, T. Tokimoto, M. Eguchi, H. Kano, T. Ishibashi, Chemical Physics Letters, 639, 83-87 (2015).
■その他
日本分光学会奨励賞(2016年)、東京大学大学院・理学系研究科研究奨励賞(2012年)

 

採用理由

奥野将成氏の専門は、振動分光学に基づき、新規な分光手法を開発し、これを生体分子系や超分子系に応用し、分子構造や分子間相互作用、分子のダイナミクスに関する問題を解明してきた。研究業績は主にいかに示す4つである。 1つ目は、定量的なバイオイメージング法の開発であり、「多焦点共焦点顕微ラマン分光法」を開発し、従来の自発ラマン散乱によるイメージングに比べ50倍、高速化することに成功した。これにより、生細胞中の分子の三次元像を取得することも可能となり、世界最速の顕微ラマン分光装置として特許化し、現在装置が販売されている。


2つ目は、非線形ラマン分光の一種である(Coherent Anti-storks Raman Scattering) CARSに着目し、これまで問題とされてきたCARSの定量性の低さを統計的手法により克服し、CARSを利用した定量解析を可能にした。これにより、細胞の死過程や細胞内に物質が取り込まれるダイナミクスの可視化に成功した。


3つ目は、フェムト秒赤外光パルスに振動励起と振動和周波発生分光法を組み合わせた、「超高速ヘテロダイン検出振動和周波発生分光法」の開発で、この手法により、空気・水界面に存在する水分子について調べ、界面の水がバルクの水に比べて不均一性が高いことを明らかにした。


4つ目は、分子の鏡像体を認識可能な「ヘテロダイン検出キラル振動和周波発生分光法」の開発で、高感度でキラリティーを検出することに成功した。これを、キラル両親媒性分子が水気液界面で作る単分子膜に利用し、キラリティーのその場観測に初めて成功した。


これらの業績は、31報の査読付き論文、日本語総説7報として発表し、2016年に、日本分光学会の奨励賞を受賞した。


教育面においては、これまでに20名におよぶ学部生および大学院生を研究室で指導し、十分な教育経験も有する。


以上のように、奥野将成氏は研究業績においても、教育においても優れており、本学の准教授にふさわしい人物であると判断される。

 

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