学際科学科
地理・空間コース
都市・農村問題,開発と環境,国土再編と地域社会,国際分業と地域経済,高齢化社会と居住環境といった現代社会の重要な問題群は,具体的な空間を舞台に,生態環境や歴史環境を含む個々の場の地理的背景と密接に関わりながら展開している。本コースでは,地理学をはじめとする空間諸科学を基盤に,地理情報システム(GIS),フィールドワーク,空間デザインといった調査・分析ツールを習得させつつ,空間による社会の制約,社会による空間の構築・再編という視点から現代社会の諸問題を論理的に思考し,政策や計画立案といった実践的・応用的能力をも備えた人材の育成を目指す。
本コースの大きな特徴の1つは,内定生時と3年生時の2回,国内の特定の地域で行われる野外実習(フィールドワーク)への参加が必修として課される点にある。事前準備から報告書の作成にいたる地域調査の一連の過程を習得すると同時に,現代社会の諸問題を地域の現場から学ぶ貴重な機会となる。また本コースでは,各自が独自にテーマを設定し,野外調査や一次データの分析にもとづいて作成する卒業論文が重視され,実践的な調査や研究の能力に磨きをかけることになる。