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日独共同大学院プログラム(IGK)

「日独共同大学院プログラム(Internationales Graduiertenkolleg: IGK)」は、日本とドイツの大学が協力して大学院博士課程の教育研究を共同で行い、日独の大学院における組織的な学術の国際交流を促進し、博士課程における若手研究者の育成および国際的な共同研究の充実に資することを目指す、日本学術振興会(JSPS)とドイツ研究協会(DFG)が進める国際共同大学院プログラムである。2007年9月から2012年8月までの期間、東京大学大学院総合文化研究科とドイツのマルティン・ルター・ハレ・ヴィッテンベルク大学(ハレ大学)第一哲学部が、本プログラムに採択され、集中的な学生・教員の相互派遣を行っている。東京大学とハレ大学のプロジェクトは、4つある日独共同大学院プログラム採択プロジェクトのうち唯一の人文・社会学系の領域である。
 

プログラムの概要

東京大学とハレ大学の「日独共同大学院プログラム」では、「市民社会の形態変容―日独比較の視点から」を共通テーマとして、共同教育および共同研究が行われている。

共同教育は、博士課程学生の相互派遣、複数指導教員体制、共同セミナーを軸に展開されている。プログラム登録学生は原則として出身校からパートナー校、パートナー校から再び出身校へ戻るという「サンドイッチ方式」による教育を受ける。プログラム登録生のうち年間6名程度が10ヶ月以内、本プログラムによる海外滞在旅費の援助を受けてハレ大学で研究滞在する。また、数週間から3ヶ月程度の短期研究滞在も可能である。

プログラムに参加する学生は、出身校の指導教員に加えて、パートナー校の指導教員による研究指導を受けることが可能で、また教員の相互派遣により、パートナー校の教員による集中講義も行われている。

年2回交互にハレ(秋季)と東京(春季)で開催される共同セミナーでは、日独双方からプログラムに参加する学生、教員間の緊密な交流が行われている。共同セミナー(4日間程度)では、「市民社会」というキー概念に関連するテーマについて、教員の講義、少人数討議(ワーキンググループ)、全体討議、学生の個別研究報告、場合によっては外部の研究者や実務者による講演会等を組み合わせて教育を行っている。共同セミナーに引き続き、国際シンポジウムも開催され、毎回日独の研究者による研究報告とそれに引き続く活発な議論が展開されている。
 

コーディネーター・運営組織

本プログラムは大学院総合文化研究科の教育プログラムであるが、コーディネーターとして2005年4月に東京大学駒場キャンパスの大学院総合文化研究科・教養学部に設置され、2010年4月に大学院総合文化研究科附属グローバル地域研究機構に改組されたドイツ・ヨーロッパ研究センターが、主に駒場キャンパスの教員を中心として、本郷キャンパスの教員の支援もあおぎなら、この教育プログラムの調整にあたっている。ドイツ側はハレ大学第一哲学部の教員(日本学科、政治学科、歴史学科、倫理学科)が本プログラムの指導教員として参加している。 

「日独共同大学院プログラム」では、このような共同教育および共同研究を通じて、国際的な環境の中での若手研究者養成を目指している。国際的な共同教育を大学院博士課程の教育プログラムとして実施し、国際的水準の大学院教育を実現し、日独のきめ細やかな共同教育を通じて、高い水準の博士論文を短期間で執筆することを可能にしている。さらに、相手国の研究者・学生との交流を通じて、若手研究者を早い段階から国際的な研究ネットワークに組み込むことを目指している。

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