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最終更新日:2020.04.03

新任教員紹介

岡田 泰平(オカダ  タイヘイ)

所属 専攻地域文化研究専攻
学科教養学科
部会歴史学
職名 教授
発令年月日 2021年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
一橋大学大学院・言語社会研究科
■学位
2008年7月 博士(学術)
■前任職
東京大学総合文化研究科 准教授

 

担当科目 ■前期課程
歴史I、近現代史、初年次ゼミナール
■後期課程
東南アジア地域文化研究
■大学院
アジア太平洋文化交流論I

 

研究活動 ■研究分野
地域研究(東南アジア)
■研究業績
  1. 「東南アジア史における「記憶」の問題――概要と論点」馬暁華編『新たな和解の創出――グローバル化時代の歴史教育学への挑戦――』、彩流社、2020年8月、155~184頁
  2. 「アジアを旅する革新主義――女性作家三名に見る他者認識と世界観——」『アメリカ史研究』第43号、日本アメリカ史学会、2020年8月、126~142頁
  3. 「植民地主義と向き合う――過ぎ去らない帝国の遺産――」東京大学教養学部歴史学部会編『歴史学の思考法』、岩波書店、2020年4月、95~112頁
  4. 「性暴力と裁判――フィリピン戦が伝えるもの――」細谷広美、佐藤義明編『グローバル化する<正義>の人類学』、昭和堂、2019年2月、199~232頁
  5. 「日本軍「慰安婦」制度と性暴力――強制性と合法性をめぐる葛藤――」上野千鶴子、蘭信三、平井和子編『戦争と性暴力の比較史へ向けて』、岩波書店、2018年2月、85~109頁
  6. 「占領地日本のセックス・ワーカーについて――語りと曖昧さをめぐる考察――」日比野啓、下河辺美知子編『アメリカン・レイバー : 合衆国における労働の文化表象』、彩流社、2017年10月、65~89頁
  7. 「「記憶の政治」研究を振りかえる――ピエール・ノラ編『記憶の場』日本語版の受容を中心に――」『歴史評論』第808号(特集 越境する戦争の記憶)、歴史科学協議会、2017年8月、5~22頁
  8. 「植民地大学について――研究史からの試論――」『史潮』第81号(特集 植民地帝国と「大学」)、 歴史学会、2017年6月、78~89頁
  9. 「戦争/平和と生存――アジア太平洋戦争を中心に――」歴史学研究会編『現代歴史学の成果と課題 第4次 第1巻』、績文堂、2017年5月、287~303頁
  10. 『「恩恵の論理」と植民地-アメリカ植民地期フィリピンの教育とその遺制』法政大学出版局、2014年9月、332+xxxiv頁

 

採用理由

岡田泰平氏の専門は、主には、フィリピンを領域とする近現代の歴史である。同時に狭い意味でのフィリピン史だけでなく、アメリカ史や日本史にもまたがる歴史事象についても、重要な研究成果を発表し続けている。

多数にのぼる岡田氏の業績のうち、最初に注目されたのは、アメリカ植民地支配下のフィリピンの教育についての研究である。氏は、その担い手や、フィリピン社会の変化などについて、幅広い史料をもとに綿密に明らかにしたのみならず、植民地支配、人種をもとにした差別、統治を可能とした、被支配者がそれを受入れるイデオロギーについて精緻な分析を進めた。その成果は、植民地主義をめぐる普遍的な問題提起を含むものとして、多くの研究者の注目を集めるものとなっている。さらに岡田氏はタガログ語の小説などをもとにしたフィリピン社会史、裁判資料や日本人元兵士らの回想、フィリピンの地方史等をもとにした、日本軍の戦争犯罪、とりわけ性暴力被害をめぐる問題についても研究を発表している。また、岡田氏は、専門分野の実証研究で成果を挙げるだけでなく、歴史の記憶と市民社会との関係や、歴史問題の和解などのテーマについても、重要な議論を提示している研究者でもある。

岡田氏は、駒場における教育について、前期課程・後期課程・大学院の三層のすべてにわたって、熱心に取り組んできた。フィリピン、東南アジアという地域、その歴史的経験について、興味を喚起し理解を深めることを促す、岡田氏の授業は、学生からの評価も高い。また、英語による授業科目でも岡田氏は重要不可欠な存在として大きな役割を果たしている。

学内の委員についても、駒場着任以来、多くの仕事をしてきた。学生委員のほか、後期課程教養学科地域文化研究分科アジア・日本研究コース副主任、JEA主任、大学院GSP運営委員などを務めている。それらの仕事を、冷静沈着、確実にに処理することで、岡田氏は同僚の厚い信頼を得ている。なお、氏は学外でも、歴史学、地域研究の学会等の役員等を多く歴任し、リーダーシップを発揮している。

以上のようなことから、岡田泰平氏は、研究、教育、運営管理の実務のいずれをとっても高い能力を持つ人物であることが証明されている。したがって、本学の教授職としてふさしいと判断するものである。

 

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