新任教員紹介
高山 大毅(タカヤマ ダイキ)
所属 | 専攻地域文化研究専攻 |
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学科教養学科 | |
部会国語・漢文 | |
職名 | 准教授 |
発令年月日 | 2019年4月 1日 |
略歴 | ■最終学歴 東京大学大学院人文社会系研究科 |
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■学位 博士(文学) |
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■前任職 駒澤大学文学部講師 |
担当科目 | ■前期課程 古典日本語、初年次ゼミナール文科 |
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■後期課程 日本思想、特殊研究演習 |
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■大学院 アジア太平洋文化交流論 |
研究活動 | ■研究分野 日本思想史 |
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■研究業績
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採用理由 | 高山大毅氏の研究の特徴を端的に表すならば、近世日本の思想史と文学の二つの領域を架橋するスケールの大きい研究を行っていることが挙げられる。いずれの領域においても高い評価を得ているが、それらはなによりも、著書『近世日本の「礼楽」と「修辞」―荻生徂徠以後の「接人」の制度構想』がサントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞していることにおいて示される。 具体的にみるならば、まず、思想史研究については、荻生徂徠とその影響を受けた思想の流れについて検討を行い、従来、議論の絶えなかった徂徠学と後期水戸学の関係について、堅実な史料調査と精密な読解によって、両者の影響関係を実証したことが高く評価されている。荻生徂徠といった大思想家だけでなく、水足博泉や田中江南といった、これまで注目されてこなかった学者の思想史的な位置づけを明らかにする研究も行っており、田中江南の研究では、日本中国学会若手シンポジウム賞という学会賞を受賞している。 文学研究の領域においては、荻生徂徠の文学論について考察するだけでなく江戸中期の漢詩文の表現や流通について精緻な研究を進めてきた。難解とされる江戸中期の漢詩文は近世日本文学研究でも敬遠される傾向があり、この領域の数少ない研究者の一人である。思想史の知見を活かしながら、文学研究のディシプリンを用いた分析を行っている。 教育面においては、駒澤大学にてすでに経験を積んでいることに加え、その広い視野と豊かな知識、さらには駒場で大学院修士課程まで過ごされた経験にも支えられて、わかりやすく、聞く人の興味を掻き立てる授業を提供できるであろうことが、模擬授業においても存分に示された。前期課程から大学院に至る各段階で学生の向学心を引き出す優れた指導が期待される。 その人柄はたいへん温厚かつ快活であり、駒場の将来を担いうる次世代研究者・教育者として重要な役割を果たしてくれるにちがいない。 |
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