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新任教員紹介

三原 芳秋(ミハラ ヨシアキ)

所属 専攻地域文化研究専攻
学科教養学科
部会英語
職名 准教授
発令年月日 2024年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
コーネル大学大学院・英文学科
■学位
2013年1月 Ph.D.
■前任職
一橋大学大学院言語社会研究科 教授

 

担当科目 ■前期課程
英語一列
■後期課程
イギリス文学テクスト演習II、専門英語
■大学院
西欧基層文化論II

 

研究活動 ■研究分野
英文学、文学理論
■研究業績
1.【責任編集】「エドワード・サイード 没後20年」,『思想』(岩波書店),1196号(2023.12).〔論文「フーコーは別にして ― 「サイードと/のフーコー」再考 ―」所収〕
2.【論文】「大江が扉を開いていた ― エドワード・W・サイードのアーカイヴから」,『ユリイカ』(青土社),55巻10号(2023.7.),503-517頁.
3.【共訳書】『大いなる錯乱 気候変動と〈思考しえぬもの〉』アミタヴ・ゴーシュ(著),三原芳秋・井沼香保里(訳),以文社,2022年10月.
4.【シンポジウム】「文学の潜勢力 ― 分節を問う,生成を辿る」(日本英文学会 第94回大会),オンライン.2022.5.22.
5.【招待講演】“Whose America? Our America! --- Ayukawa Nobuo and the (Lost) Origin of Postwar Japanese Poetry” (Cornell EAP Seminar), Cornell University, 2021.11.10.
6.【論文】「〈宗教的なるもの〉の異相 ― ヴィシュワナータン『異議申し立てとしての宗教』補遺」,『思想』(岩波書店),1165号 (2021.5),49-79頁.
7.【共編著】『クリティカル・ワード 文学理論 読み方を学び文学と出会いなおす』,三原芳秋・渡邊英理・鵜戸聡(編),フィルムアート社,2020年3月.
8.【責任編集】 “Literary Criticism Scene of the 1980s, Revisited”, Ex-position, No.40(国立台湾大学,2018年12月).〔論文 “Vico or Spinoza – An Other Way of Looking at Theory, circa 1983” 所収〕
9.【編訳書】『異議申し立てとしての宗教』ゴウリ・ヴィシュワナータン(著),三原芳秋(編訳)田辺明生・常田夕美子・新部亨子(訳),みすず書房,2018年7月.
10.【論文】「“Immature poets imitate; mature poets steal” ― テクストの/における〈海賊行為〉にかんする予備的考察」, 稲賀繁美編『海賊史観からみた世界史の再構築』(思文閣出版, 2017),620-680.

 

採用理由  三原芳秋氏は、T.S. Eliot研究、ポストコロニアリズム理論を確立したEdward Said研究に取り組み、そこから哲学・思想の研究へと研究領域を広げると同時に、英文学と東アジアの関係にも注目し、「親日派」の英文学者チェ・ジェソへの関心から植民地朝鮮研究もされている。学際的、領域横断的な研究の最先端にいる研究者である。
 三原氏の研究の手法は、広い視野からの研究対象へのアプローチと、テクストの精緻な読解に支えられた深い分析を特徴とする。アーカイヴでの忍耐力と的確な資料読解技術を要する資料研究も行い、コロンビア大学のEdward W. Said Fellowshipを受賞している。現在は、個別の作家の研究に加え、文学理論を「外の思考」として思想の系譜の中に開くことによって<詩的なるもの>との接続の方法を探るという大きなテーマを追求している。
 三原氏は、研究者が心から尊敬できる研究者であり、その研究の深さ、広さ、英語運用能力の高さにおいて、駒場における外国語教育、教養教育、専門教育において、重要な一翼を担うことが確信できる。また、国内外に広い研究ネットワークを持ち、共同研究などを通じてその誠実な人柄、運営の手腕によって高い信頼を得ており、それは、本学の行政面でも発揮されると考えられる。
 以上のように、研究、教育、学内行政等のどの観点から見ても、三原氏は本学准教授に最もふさわしい人物であると評価した。

 

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