新任教員紹介
實谷 総一郎（ジッタニ ソウイチロウ）
| 所属 |
専攻超域文化科学専攻 |
| 学科 |
| 部会 |
| 職名 |
講師 |
| 発令年月日 |
2024年4月 1日 |
| 採用理由 |
實谷総一郎氏の専門は19世紀中庸のフランス文学理論である。写実主義理論ならびに自然主義理論を生命主義の観点から分析し、従来の科学主義・実証主義的なフランス写実主義理論・自然主義理論に新しい光を当てている。フランスの自然主義作家エミール・ゾラの理論的言説に、生命主義の観点から一貫した理論構築があることを博士論文La pensée littéraire et artistique d’Emile Zola : une esthétique vitalisteで明らかにし、きわめて高い評価を得た（2020年7月にソルボンヌ大学にて博士号を取得）。本論文は2023年内にフランスの学術出版社であるHonoré Champion社から600頁を超える大著として出版される。学術論文は欧文論文4本を含む10本の単著論文、口頭発表もフランス語発表5本を含む国内外での13本の口頭発表がある。いずれもレベルの高い論文であり、そのうち”Zola contre Edmond About : le vitalisme à l’œuvre dans Thérèse Raquin” は2023年度日本フランス語フランス文学会奨励賞を受賞した。また、實谷氏は高いフランス語使用能力と教授能力で、質の高い授業ができる教育者としても知られている。さらに学会活動でも日本フランス語フランス文学会関東支部の会計担当幹事や編集委員・委員長を歴任している。このように實谷総一郎氏は若くして実力ある研究者、教育者であり、駒場を支える若手人材として今後の活躍がおおいに期待される。 |
