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最終更新日:2020.04.03

新任教員紹介

寺岡 知紀(テラオカ トモノリ)

所属 専攻教養教育高度化機構
学科教養学科
部会非該当
職名 講師
発令年月日 2021年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
The University of Pittsburgh
■学位
2020年12月 Ph.D.
■前任職
国立台湾大学法律学院 客員研究員

 

担当科目 ■前期課程
初年次ゼミナール文科
■後期課程
■大学院

 

研究活動 ■研究分野
法政治思想史
■研究業績
  1. Tomonori Teraoka. “Fragmented Legitimacy: The Rhetorical Construction of Constitutional Legitimacy in Postwar Japan.” Global Intellectual History (forthcoming in 2021) doi:10.1080/23801883.2020.1855080.
  2. Tomonori Teraoka & Keren Wang. “Legitimation Crisis of the Japanese Constitution: Reflection on Japan’s Judicial Rhetoric and the Post WWII Constitutionalization Process.” Communication Law Review 20, no.1 (2020): 99-127.
  3. Tomonori Teraoka. “A Court as the Process of Signification: Legal Semiotics of the International Court of Justice Advisory Opinion on the Legality of the Threat or Use of Nuclear Weapons” International Journal for the Semiotics of Law - Revue internation
  4. Tomonori Teraoka. “Towards the New Democratic Accessibility: The Politics of Mis- Communication and Democracy 2.0.” Keio Communication Review 39 (2017): 55-72.
  5. Tomonori Teraoka, Keren Wang, Larry Backer and Nabih Haddad, “Democratizing the Global Business and Human Rights Project by Catalyzing Strategic Litigation from the Bottom Up” in Business and Human Rights: Moving Forward, Looking Back. Edited by Karen E.

 

採用理由 同氏の専門は法政治思想史である。同氏は広く近代以降に重要となった概念である立憲主義や民主主義といった概念がどのように特定の地域で受容され変化したかという概念史に焦点をあて、特に近代東アジアの立憲主義の受容に関する研究に従事してきた。 同氏がピッツバーグ大学に提出した博士論文「The Art of Constitutional Legitimation: A Genealogy of Modern Japanese Political Thought」は近代日本政治思想史の中で憲法の正統性に関する言説が大きな関心となって何度も現れていたことを明らかにしたものである。ここでいう正統性の問題とは端的にいえば、何が権力の根拠であるかという問題で、日本が近代化を行う過程で西洋的な法・政治思想を取り入れるときに元々の文化や制度との軋轢によって生まれた問題である。同氏の研究はこの正統性の問題が明治以降の近代日本の政治思想にとって何度も歴史的に出現した問題であることを示し、それが現在の憲法改正論争にも影響を与えていることを示唆している。これまでこのように広い歴史的視点で憲法の正統性を扱った研究はなく、本研究は近年少なくなってきた英語媒体での日本政治思想史研究の意義を広めることに貢献した研究である。同氏は次の研究課題として近代東アジアの立憲主義思想、特に近代中国と近代日本を比べることでその受容における差異や問題点を比較することを挙げている。この課題は近年東アジア全域で見られる立憲主義不全に対して歴史的な考察を行うものである。立憲主義思想は西洋政治思想の中ではよく議論されるテーマであるが、東アジアの文脈ではこれまで十分な議論がされていない現状がある。同氏の研究は、現在の東アジアの政治的危機をどのように読み取れば良いのかという視点を提供するものである。 同氏のこれまでの原著論文は4報であり、これまでの研究活動の舞台は米国で、国際学会での多数の発表に加え2回の招待講演も行っている。これからは国内学会への参加も積極的に行っていく予定である。これまで米国と台湾での教育・研究活動において培ってきたネットワークをもとに、国際共同研究に対する意欲も高く、駒場の更なるグローバル化に貢献することが期待される。 教育面では、氏はピッツバーグ大学において4年間非常勤講師として勤務し、多様性を重視した指導を心がけながら、様々なバックグランドのアメリカの学生にデモクラシー理論等を教授してきた。学生からは、理解しやすく、現実と理論をうまく結び付ける説明が好評を得ていた。 以上のように、寺岡氏は研究業績においても、教育においても、本学の専任講師にふさわしい人物であると判断される

 

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