教養学部報
第555号
駒場図書館
橋本毅彦
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
駒場図書館は、キャンパス東端のコミュニケーションプラザ、生協の建物とともに中庭を囲む大きな建物になります。
東京大学には本郷、駒場、柏の三キャンパスを代表する図書館が存在し、駒場図書館は、その一つとなっています。
中に入ると右にカウンター、奥に多数のコンピュータ端末、中央にラセン階段があります。地上の四階は開架図書が配架され、地下は和書の書庫(B1)と洋書・雑誌バックナンバーの書庫(B2)になっています。
新入生の方々のうち、特に文系の学生の方々は図書館を活用することになるでしょう。文系新入生の皆さんが受講する「基礎演習」の多くの授業で、図書館のツアーが組まれています。館内各フロアの案内とともに、コンピュータ端末を利用した図書の検索、電子資料の閲覧などについて説明を受けることになります。
基礎演習でのガイダンスの他に、図書館でガイダンスを提供することがあり、基礎演習で案内を受けなかった方や理系の学生の方々も参加することができます。この図書館主催のガイダンスについては、駒場図書館のホームページや「駒場図書館公式Twitter」などを参照するようにしてください。
図書館のスタッフの方が昨年考案してくれたシステムで「書架ナビ」というものがあります。これは、探している本を東大の図書検索システムOPACで探し出し、本がもし駒場図書館にあれば、その請求記号の横のボタンから、配架されている階と場所をイメージで教えてくれるというシステムです。新入生の方々には特別に便利な案内だと思います。ガイダンスでは、そのようなことも含め図書館利用にあたってのさまざまな便利機能を教えてくれることでしょう。
探す本を求め、指定された階、指定された書架に行けば、その本とともにその本の近くに同じテーマの本を多数見つけることができるでしょう。駒場図書館の現在の蔵書数は六二万冊、毎年一万冊以上の本が購入されています。新しく購入される書籍は、入り口近くの新刊コーナーで見ることができます。時々覗いてみると、思いもかけぬ面白い本に出会うかも知れません。
駒場図書館は、教養学部の新入生から総合文化研究科の大学院生まで、多くの人が利用する図書館です。利用する際には、まわりの人たちに迷惑をかけぬよう、お願いします。その上で、勉強に読書に、図書館を大いに活用し、そして時に、知識の森を散策し、探検し、思わぬ発見に遭遇してみてください。
(図書館長/相関基礎科学系/哲学・科学哲学)
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