HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報582号(2016年4月 1日)

教養学部報

第582号 外部公開

ようこそ駒場へ ~「留学生相談室」の紹介

宮内由美子

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

東京大学には教養学部の新入生数とほぼ同じ三三〇八名の留学生(平成二七年一一月一日現在)が一一〇の国や地域から学びに来ています。その内の五二九名がこの駒場Ⅰキャンパスに在籍しています。(教養学部前期課程一三二名、後期課程七五名、大学院総合文化研究科三〇三名、数理科学研究科一九名)なかでも毎年四月に教養学部前期課程に入学する五〇名〜六〇名の留学生は、日本人学生と同じ授業クラスで学ぶので、皆さんにとって最も身近な存在になるでしょう。また九月になると全ての授業が英語で行われるPEAK生(Programs in English at Komaba)三〇名前後が入学し、駒場Ⅰキャンパスは益々賑わいます。21 KOMCEE West地下にある「グローバリゼーションオフィス(GO)」や「国際センター駒場オフィス」が企画するさまざまなイベントとを通じてPEAK生とは交流を深めることができます。
駒場Ⅰキャンパスに在籍する留学生は一六歳から四〇歳代まで年齢幅が学内で最も広く、研究分野も文系から理系まで多岐にわたっているという特色があります。

そこで、「留学生相談室」は前出の「グローバリゼーションオフィス(GO)」や一〇一号館二階の「国際研究協力室」と共に『国際交流センター』を組織し、「国際センター駒場オフィス」「国際交流支援係」とも連携し、キャンパスのグローバル化を推進しています。
「留学生相談室」では、留学生本人からの相談はもちろん、同級生、指導教員や他の教職員、母国の家族、家主や不動産屋、各国大使館など、留学生を取り巻くさまざまな人々からの相談にも応じています。
相談内容は、履修や進路、休学や復学といった修学上の相談、奨学金や授業料などの経済的な相談、アルバイトや住居、出産、育児、兵役など生活上の相談、ビザに関する相談や、友人や指導教員との人間関係の相談、交通事故の対応や病気の相談、宗教上の問題や差別、偏見に関する相談など様々です。留学生がかかえる様々な問題を整理し、どう対応していけばよいかを留学生と一緒に考えています。
最近では日本で就職を希望する留学生の相談が増えたため、学内外で留学生の就職支援活動をされている方をお迎えし、就職セミナーも開催しています。

相談業務のほかにも奨学金の申請がスムーズに行えるよう、奨学金登録制度の運用や申請書類の作成サポート、推薦書作成などを行っています。
また各セメスターごとに日本語補講を初級から上級まで開講し、クラス運営も行っています。

「留学生相談室」では、教養学部一年生の留学生をサポートしてくれるチューターも募集しています。彼ら彼女らは、すでに半年から一年の予備教育を受けて入学しているので、日本語も堪能で日本の生活にも慣れていますが実際に授業が始まると「聞きもらしてしまったところを気軽に聞ける相手が欲しい」「母国で未修学だった部分の勉強をサポートして欲しい」「レポートの日本語を添削して欲しい」と気軽に相談できるクラスメートを探しています。チューターには大学から謝金も支払われますので、留学生に何かを教えようと力まずに、一緒に勉強するつもりで是非チューターを引き受けてください。「留学生相談室」あるいはアドミニストレーション棟一階の「国際交流支援係」でチューター登録が出来ます。

「留学生相談室」の場所は、時計台の東側にある重厚な二階建ての建物(一〇一号館)の二階21B室です。一〇一号館は一九三五年(昭和一〇年)に中国留学生の特設高等科として建てられたもので見学もかね、留学生だけでなく国際交流に関心のある方は是非立ち寄ってください。

(留学生相談室/超域文化科学専攻/文化人類)

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