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最終更新日:2016.12.07

新任教員紹介

藤川 直也(フジカワ ナオヤ)

所属 専攻相関基礎科学系
学科学際科学科
部会哲学・科学史
職名 准教授
発令年月日 2019年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
京都大学大学院・文学研究科
■学位
2010年9月 博士(文学)
■前任職
首都大学東京大学院人文科学研究科

 

担当科目 ■前期課程
記号論理学、初年次ゼミ、哲学
■後期課程
科学哲学
■大学院
科学哲学、科学技術基礎論

 

研究活動 ■研究分野
哲学(言語哲学, 形而上学), 言語学
■研究業績
  1. Fujikawa, F. (2018). `Exploring Routley’s Nuclear Meinongianism and Beyond’, Australasian Journal of Logic, 15:2, 41-63.
  2. Casati, F. and Fujikawa, N. (2017). `Nothingness, Meinongianism and Inconsistent Mereology’, Synthese, online first publication.
  3. Casati, F. and Fujikawa, N. (2016). `Nonexistent Objects as Truth-Makers: Against Crane’s Reductionism’, Philosophia, 44: 2, 423–434.
  4. Fujikawa, N. (2016).  `Coordination and Anaphora in Attitude Contexts’, Proceedings of the Thirteenth International Workshop of Logic and Engineering of Natural Language Semantics (LENLS 13), pp. 27-40.
  5. Fujikawa, N. (2016). `Possible and Impossible Objects in Modal Meinongianism’, 『人文学報』, No. 512-6, pp. 15-27.
  6. Casati, F. and Fujikawa, N. (2015). `The Totality and Its Complement' in P. Arazim, M. Dančák (eds). The Logica Yearbook 2014, London: College Publications, pp. 49-60.
  7. Casati, F. and Fujikawa, N. (2015). `Better than Zilch?’, Logic and Logical Philosophy.  24, 255-264.
  8. Fujikawa, N. (2014). `The Semantics of Intensional Transitive Verbs in Towards Non-Being’, Contemporary and Applied Philosophy, 6, 1-15.
  9. 藤川直也 (2014). 『名前に何の意味があるのか——固有名の哲学——』, 勁草書房
  10. 藤川直也 (2007). 「固有名と記述——ウェットスタインの「解消」に抗して——」,『哲学』, 58, 日本哲学会編, pp. 253-268.
■その他
日本哲学会若手研究者奨励賞(2007)

 

採用理由

藤川氏の専門は言語哲学であり、形式意味論や語用論を中心とした言語学や分析形而上学、心の哲学などの知見を取り入れながら、既存の理論言語学(特に意味論)の枠組みに対するメタ言語学的な考察を行うなど、広い視野から研究を行っていることを特色としている。2007年には、日本哲学会若手研究者奨励賞を受賞するなど、その業績は専門家の間から高く評価されてきた。


藤川氏の研究成果は大きく2つの分野に分かれる。固有名に関する現代の意味論における標準的な立場である直接指示論において、言語的意味は言語使用者個々人の心の働きに関する心理学的理論とは切り離される傾向にあるが、藤川氏は、言語使用の社会的側面を言語使用者の心理的な側面と再接続することで、包括的かつ多層的な固有名理論を提示した。もう一つの分野は、非存在対象に対する指示と量化を認めるいわゆるマイノング主義に関する研究である。固有名は非存在対象を指示しうるというマイノング主義的立場をとりつつも、この立場は、名前がどの非存在対象を指示しているのかが決定できないというメタ意味論的な問題を抱えているということを指摘するとともに、この問題を解決しうる新たな指示概念として確率論的な指示概念を構築する意欲的な研究に挑戦している。


藤川氏は前任校では、理論言語学を専門とする教員と脳科学を専門とする教員から構成される学際的な教育プログラムに従事してきた。また今後の研究の展望としては、特に言語的意味に関して分野間で共有可能な理論的枠組みを提供し、総合的な言語科学という学術領域の創出の礎を築くことを目指している。学際性を特徴の一つとする総合文化研究科・教養学部の研究と教育にとって重要な貢献を果たすことが期待される。以上のことから、藤川氏は本学の准教授にふさわしい人物であると判断される。

 

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