HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報555号(2013年4月 3日)

教養学部報

第555号 外部公開

21KOMCEE:駒場のアクティブラーニング拠点

永田 敬

http://www.komcee.c.u-tokyo.ac.jp/

21KOMCEEは駒場キャンパスの中で最も新しく,そして最もユニークな教室棟です.正式な名称は21 Komaba Center for Educational Excellenceですが,略して21KOMCEE(発音は“コムシー”)と呼ばれています.それでは,21KOMCEEがどんな風に他の教室棟と違うのか,ちょっとこの紙面を借りてご説明しましょう.

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<21KOMCEEの教室はスタジオ>
どの教室にも,可動式の机と椅子,片壁一面のホワイトボード,議論や発表に使うディスカッションボードが備えられ,学生の皆さんが能動的に授業に参加する(勿論,教員も!)環境が整っています.これらの教室は「スタジオ教室」と呼ばれています.スタジオ教室の廊下側の壁は全面ガラスになっていて,履修していない授業でも,通りすがりにちょっと覘いてみることができます.1階の101教室は,身体の運動・表現・計測を採り入れた授業のために体育館仕様の床仕上げになっていて,2階部分に観覧用のキャットウォーク(ただし,本物の猫は入れません!)も設けられています.地階にある200名収容のレクチャーホールは,講師と聴衆の距離が近く,お互いの緊張感や呼吸が伝わる「白熱教室」用に設計されています.

<21KOMCEEは滞在型の学習空間>
スタジオ教室群がある3階から5階の廊下には,長椅子のあるゆったりとしたスペースが設けられ,壁面には大型ホワイトボードが貼られています.授業の合間に友達と議論したり(勿論,普通の会話もOK!),教員への質問や自習に活用してください.全館で無線LANも使えます.地階のオープンスペース・アリーナは,自習やグループワークのための自由空間です.隣にはカフェテリアKOMOREBIもあります.地階から2階まで3層吹き抜けのガラス張りの「MMホール」は,音楽演奏や演芸などのパフォーマンス,演説やトークイベントのための活動的な空間として設計されました.これまでにも,小学生を対象とした東大生による学習ワークショップ「せのびゼミナール」,学生団体による「MMランチコンサート」,現役学生と卒業生,日本人学生と留学生との交流会など,ユニークな催しが開催されています.

<21KOMCEEはゼロ・エネルギービル(ZEB)>
低炭素キャンパスの実現を目指す東京大学の新たな試みとして,21KOMCEEには最先端のZEB技術が結集されています.地熱・自然換気を利用した空調設備,LED照明,人工知能による建物制御システム「学ぶクン」などがその例です.このようなZEB環境を通して,学生の皆さんもサステイナビリティや低炭素社会の問題を身近に捉えてくださいね.

21KOMCEEが目指しているのは,授業時間外にも滞在でき,図書館やコミュニケーションプラザとはちょっと違った使い方ができるアカデミックな空間の創出です.皆さんも21KOMCEEを活用し,21KOMCEEを実感してください.

(学部長室/相関基礎科学系/化学)

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