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研究科長・学部長挨拶

駒場散策への誘い

大学院総合文化研究科長・教養学部長
寺田 寅彦(てらだ とらひこ)

img_2025.jpg  東京大学大学院総合文化研究科・教養学部サイトへの皆さまの訪問を歓迎いたします。本研究科・学部がある駒場Ⅰキャンパスでは四季折々の自然の恵みを楽しむことができます。本サイトではその豊かな景色を楽しんでいただくことはできませんが、充実した情報を提供していますので、キャンパスを散策する気分になってさまざまなページを訪れていただきたいと思います。

 野山を逍遥すると、道が分かれていることがあります。どちらの道をたどるべきか頭を悩ませることがあります。学問の道も同じでしょう。岐路に立った時に、思考を働かせて行き先を決めるものだと思います。知識が豊かであればそれだけ安心して道を選ぶことができるでしょうし、そのときに相談相手がいればより広い視野から判断ができるでしょう。サイトの散策も似たようなところがあります。一つだけの答えに満足するのではなく、さまざまな情報を収集して、友人や家族と話をすることで多様な観点から判断をしていただければと思います。

 駒場Ⅰキャンパスには、9,000人を超えるメンバーが集い、活動しています。そして、このサイトではそれぞれの構成員の異なる必要に応じる情報提供がなされています。前期課程(1・2年)の学部生だけで6,600人以上の学生が、教養学部後期課程(3・4年)の学部生は500名以上が、大学院総合文化研究科の大学院生・研究生は1,300名余りがこのキャンパスで学びの日々を送っています。この三層(前期課程、後期課程、大学院)の学生をサポートする教授・准教授・講師・助教と事務系職員・技術系職員は合わせて600人を超えます。その一人一人に役立つ情報がこのサイトでは掲載されているのです。さらに外部から訪れた方々にも活用してもらえるインフォメーションが提供されています。複雑な需要に対応すべく、工夫を凝らしたサイト作りがなされています。駒場Ⅰキャンパスの教職員が、どうすればメッセージがよりよく伝わるかを考えて情報発信をしています。ただ情報を受け止めるだけではなく、発信元との対話をしてほしいと思います。

 道を行くのは目的地に到達するためでしょう。しかし、ただ到着地点にたどり着くだけならば、岩山の道を進んでも、砂漠を歩んでも同じことということになります。総合文化研究科・教養学部の道には、柔らかな草木が茂り、麗しい花が咲き、見上げんばかりの大木が木陰をつくっています。杣道もあれば、銀杏並木もあります。ただ目的とする情報を得るだけの道ではなく、物の見方を、対象の理解を豊かにしてくれる道なのです。

 知るということだけのためではなく、総合文化研究科・教養学部のサイトを散策することで、対話をして、心を豊かにしてほしいと願います。それがほんとうに駒場Ⅰキャンパスを訪れるための第一歩と信じるからです。


令和7年度 入学式 教養学部長式辞(令和7年4月11日)


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