HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報596号(2017年12月 1日)

教養学部報

第596号 外部公開

PEAK・GPEAK紹介

渡邊雄一郎

教養学部英語コースPEAK(Programs in En­glish at Komaba)は、二〇一二年秋にスタートした英語のみで学位取得が可能な学部教育プログラムです。『東京大学の行動シナリオFOREST2015』(二〇一〇年三月策定)で示された「世界から人材の集うグローバル・キャンパスを形成し、構成員の多様化を通じ、学生の視野を広く世界に拡大する」を具体化するコースとして、全学的な協力を受けて教養学部に開設されました。東京大学にふさわしい学識を持ち備えた、国際的活躍が将来期待される学生を世界各地から集めるために、AO方式により選考を行っています。

学生は秋から入学し、全て英語による教育を受けることができます。入学後には前期課程の「国際教養コース」でレベル別に日本語を必修で学習するのと同時に、教養学部の理念に基づき、四月入学生と同様に幅広い知識と知的能力を身につけるためのカリキュラムが編成されています。

PEAK生は理科二類あるいは文科三類の「国際教養コース」に入学し、それぞれ教養学部学際科学科の「国際環境学コース」(ESコース:Environmental Sci­ences)あるいは教養学科内の「国際日本研究コース」(JEAコース:Japan in East Asia)に進学します。これまでに四十五人が後期課程を卒業し、国内外の大学院への進学や企業への就職など、様々な形で社会で活躍しています。この後期課程二コースには、四月入学生も進学することが可能です。
国際環境学コース(ESコース)は環境という複雑な問題を多面的に研究するコースです。地球規模に拡がる環境問題に多様な視点からアプローチし、持続可能な社会の構築と発展に寄与することを目標としています。「文理融合」的なカリキュラムを提供し、幅広い人材の育成をめざしています。ESコースを担う教員は国際環境学教育機構に属し、英語による大学院レベルのプログラムである国際環境学プログラム(GPES:Graduate Program on Environmental Sci­ences)でも講義を担当し、研究室に配属された学生の卒業研究および大学院における研究指導を担当しています。

国際日本研究コース(JEAコース)では、人文科学・社会科学の諸理論とその適用方法を幅広く習得し、東アジアとの関係などグローバルな文脈の中で、日本の文化や社会を人文社会科学の諸領域を横断する学際的な視点から捉え直します。JEAコースの運営を担う教員は国際日本研究教育機構に属し、学生は、教養学部教養学科の三分科からJEA科目として英語で開講されている授業を受けながら、指導教員のもとで卒業論文の執筆に取り組みます。また、英語による大学院レベルのプログラムである国際人材養成プログラム(GSP:Grad­uate Program on Global Soci­ety)では、学生はプログラム独自の授業のほかに、各専攻で開講されている英語の授業を受けながら、指導教員のもとで修士論文・博士論文の執筆に取り組みます。こうしたカリキュラムは、可能な限り全学の学生に開かれたものをめざして組まれており、交換留学生の参加も多く見られます。四月入学生も、これらの授業に積極的に参加し、PEAK生たちと交流することを通じて、グローバルな視野を一層広げることが期待されます。

(PEAK・GPEAK統括室長/生命環境科学/生物)

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