HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報604号(2018年11月 1日)

教養学部報

第604号 外部公開

高校生のための東京大学オープンキャンパス2018

武田将明

二〇一八年八月一日(水)と二日(木)、記録的な猛暑の中、本郷キャンパスにて「高校生のための東京大学オープンキャンパス二〇一八」が開催された。両日ともに約一万人の参加者が訪れ、暑さに負けない高校生たちの明るい声がキャンパス各所で響きわたった。安田講堂では、本部企画の大学・学部説明会が開催され、石井直方副学部長が高校生の前で教養学部の魅力を語った。その他の会場では、各学部の企画により、講演会や模擬講義をはじめ、様々な展示、見学ツアー、説明会、進学相談などが実施された。
教養学部は本郷キャンパスに教室をもたないため、両日とも工学部の教室を借りて模擬講義、ミニ講演会、学科・コース等の説明会、および進学相談を実施した。初日の午前には、石田淳教養学部長と河野俊丈数理科学研究科長の挨拶のあと、瀬地山角教養学科長、渡邊雄一郎統合自然科学科長、横山ゆりか学際科学科長、および各学科の所属学生が、後期課程の三学科を紹介した。約二〇〇名の高校生と家族が熱心に耳を傾けていた。同日午後には、三つの模擬講義(四本裕子准教授「脳のちがい、心のちがい」、中澤公孝教授「パラリンピアンの脳にみる中枢神経再編能力」、佐藤俊樹教授「桜の色はどんな色?」)が開催された。模擬講義はいずれも盛況で、四本准教授の講義では立見のスペースさえなくなり、やむなく入場制限をかけたほどだった。これと並行して、隣の部屋ではPEAK質問コーナーが設置され、海外からの来場者を含む多数の高校生・家族から質問が寄せられた。
二日目午前には、三つのミニ講演会(佐藤守俊教授「生命の設計図を書き換えるゲノム編集」、加治屋健司准教授「現代美術とは何か」、武田将明准教授「カズオ・イシグロはなぜノーベル賞を取ったのか」)が開催され、前日の模擬講義に劣らぬ盛況ぶりだった。同日午後には、グローバリゼーションオフィス、国際研修、留学プログラムの紹介(大澤麻里子講師、国際研修・留学プログラム参加学生ほか)、PEAK紹介(板津木綿子准教授およびPEAK生)に続き、ジョシュア・バクスター特任講師による模擬講義“Militarism, Movie Stars and Murder in 1930s Japan”が実施された。また、隣室では「後期課程三学科 進学相談・質問コーナー」が設置され、約一四〇名の高校生たちが相談に訪れ、教養学部の各学科の教員および学生が丁寧に応対した。
教養学部企画には、両日ともに約一二〇〇名の高校生が集まり、昨年よりも参加者
を増やした。用意していた一五〇〇部の配布資料は、二日目の午前中には無くなってしまった。模擬講義・ミニ講演会は、いずれも各分野の最先端の研究を分かりやすく、魅力的に解説するもので、日本各地および外国から参加した高校生たちは、目を輝かせて聞いていた。また、講義でも説明会でも鋭い質問が次々に寄せられ、高校生たちの教養学部への関心の高さを十分にうかがわせた。
最後に、講義や説明会にご協力いただいた教員および学生の皆様、そして本学部の広報・情報企画係をはじめとする各部局、および本部AO室、国際交流課の職員の皆様に、心より御礼申し上げます。

(言語情報科学/英語)

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