HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報608号(2019年4月 1日)

教養学部報

第608号 外部公開

<施設・組織紹介>進学先を考えるときには ─進学情報センターの利用─

青木 優・永井久美子

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。これからの東京大学での学問・研究や大学生活に、胸を大きく膨らませていることと思います。東京大学では「レイト・スペシャリゼーション」と呼ばれる、他大学とは大分異なる学びのシステムをとっています。すなわち、皆さんは六科類に分かれて入学してきてはいますが、まず前期課程のリベラル・アーツ教育を受けた後、後期専門課程に進学することになります。これまでの調査では、「入学したときから進学選択先を決めている」という人は入学者の半分に満たず、さらに入学後に志望先を変更したという人も一定割合います。前期課程では、特定の専門分野に偏らない総合的な視野を獲得し、さらに専門的なものの見方や考え方の基礎を学んでいく中で進学先をもう一度考えてみてください。そして進学後、あるいはその先における「目標」を明確にして学問研究に励むならば、実り豊かな成果が期待できるでしょう。自分の志望と適性を見極め、適切で十分な知識を持って進学選択に臨むようにしましょう。進学選択では、皆さんが所属する科類にかかわらず、さまざまな学部学科(進学単位)に進む道が開かれています。進学選択制度をよく理解し、皆さんが持っている大きな可能性を実現してください。
進学情報センターは、皆さんが進学先を選択・決定するための情報やアドバイスを提供しています。時計台のある建物(一号館)の二階の相談室と資料室は、休日を除いた平日に開室しており、夏休みなどの授業期間外でも利用が可能です。
ここ数年、進学選択の方式が大きく変わっています。各進学選択先で、年度により異なる平均点算出方法や尺度が採用されることがあります。サークルなどの先輩の知識・経験を鵜呑みにすることが無いようにくれぐれも注意してください。入学時に配布される「履修の手引き」と、二年次四月に配布される「進学選択の手引き」をよく読んでください。よく理解できないことや疑問に思うことについては、進学情報センターの相談室(写真)でお尋ねください。相談室には理系、文系の専任教員が一人ずつ在籍しており、進学先や成績などについて相談に応じています。何回でも利用できるので、気軽に利用してください。
進学情報センターの資料室では、各学部の便覧や講義案内などを閲覧することができます。また、各学科・専攻の紹介パンフレットやガイダンスの配布物を入手することができます。さらに資料室の端末では、進学単位ごとの志望者の平均点分布を見ることができます。自分の成績と他の志望者の成績を比べることによって進学の難易を予測することができます。進学が点数的に難しいという場合には、第一志望以外の進学先を考えなくてはいけません。この場合にも、進学単位ごとの全志望者の成績分布を見てください。このようにして、自分の希望と適性に合った学部・学科に進学できるようにしましょう。
学部・学科の情報を得るうえで、各学部が毎年、四〜五月と十一〜十二月に駒場キャンパスで開催する学部・学科ガイダンスはたいへん有益です。積極的に参加し、志望する進学単位について正しく理解したうえで、進学先を決定してください。また、十一月末には進学選択方式についてのガイダンスも開催されます。こちらにもぜひ出席し、進学選択の制度についての理解を深めてください。
四月十五日(月)と十六日(火)には、進学情報センター主催のシンポジウム「私はどのようにして進路を決めたか」を開催します。シンポジウムでは、学内の各学部から紹介された方々の講演と、講演終了後の懇談会が行われます。様々な分野の最先端で活躍している講演者の、授業では聞くことのできない個人的な体験は、たいへん興味深く面白いものです。これまでに出席した学生からは、シンポジウムへの参加は進学先の選択に役に立ったと、高い評価を得ています。ぜひ、皆さん講演会や懇談会に参加してください。

(進学情報センター)

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