HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報617号(2020年4月 1日)

教養学部報

第617号 外部公開

<施設・組織紹介> 将来を考える指針に ─進学情報センターの活用─

永井久美子・青木 優

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの中には、すでに学びたいことを決めている人もいれば、入学後に学部学科を選択できる制度に魅力を感じてこの大学を選んだ人もいることでしょう。東京大学では、レイト・スペシャリゼーションと呼ばれる、特色ある教育が行われています。教養学部前期課程では、専門的なものの考え方を学ぶとともに、特定の分野に限定されず、幅広い知見を得ることのできるリベラル・アーツ教育が実施されています。大学での学びの中で、入学時とは志望先を変更した先輩方もいます。自分の関心のありかや適性をこれからじっくり見極め、進学後、さらにはその先の目標を定めてもらえればと思います。
志望する学部学科(進学単位)を皆さんが決める進学選択は、二年次の夏に行われます。進学選択では、皆さんが所属する科類にかかわらず、さまざまな進学単位に進む道が開かれています。ただし、科類が指定されない全科類枠は定数が少数であることも多く、また、履修が必須となる要求科目を指定している進学単位や、平均点の算出に独自の尺度を用いる学部学科もあります。進学選択制度を早くからよく理解し、皆さんそれぞれの夢の実現に繋げてください。
進学選択の方式は、近年、大きく変わりました。以前の制度を知る先輩の話を鵜呑みにすると、危険な面があります。正確な情報を得るために、進学情報センターをどうぞ活用してください。進学情報センターは、一号館の二階、時計台の真下にあり、平日であれば、夏休みなどの授業期間外にも利用することができます。資料室と相談室があり、皆さんが進学先を選択・決定するための情報やアドバイスを提供しています。
資料室には、各学部の便覧や講義案内のほか、各学科・専攻の紹介パンフレットやガイダンスの配布物を揃えています。また資料室の端末では、進学単位ごとの志望者の平均点の分布グラフを閲覧することができます。点数や学部学科の人気だけを指標にすることは避けてほしいところですが、自分の成績で進学できるかどうかの難易の予測や、第一志望以外の進学先を考える必要が生じたときの検討の材料として参照してもらえればと思います。
進学選択の詳細については、入学時に配布される「履修の手引き」と、二年次四月に配布される「進学選択の手引き」に説明があります。これらをよく読み、疑問に思うことがあるときは、相談室(写真)にお越しください。相談室には文系、理系の専任教員が一人ずつ在籍しており、進学先や成績についての相談に応じています。進路に迷いや不安が生じたときには、一人で抱え込まず、相談室があることを思い出してください。
学部学科の詳細を知るうえで、各学部が四〜五月と十一〜十二月に駒場キャンパスで開催するガイダンスは、たいへん有益です。志望先を絞った人も迷っている人も、積極的に参加してください。十一月末には、進学選択の方式に関するガイダンスも開催されます。こちらにもぜひ出席し、進学選択の制度についての理解を深めてください。
このほか四月には、教養学部進学選択シンポジウム「私はどのようにして進路を決めたか」が開催されます。今年は四月二十日(月)と二十一日(火)です。シンポジウムでは、各学部の教員もしくは卒業生による講演があり、講演後には自由に質問することができます。各分野の最先端で活躍する講演者が語ってくれる、なぜその分野を選ぶに至ったのかという体験談は、たいへん貴重で興味深いものです。これまでのシンポジウムに参加した学生からも、将来を考える参考になったと、アンケートで毎年高い評価を得ています。今年も、多くの皆さんの参加をお待ちしています。

(進学情報センター)

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