HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報622号(2020年11月 4日)

教養学部報

第622号 外部公開

第2体育館の完成

八田秀雄

九月九日に五神総長ご出席のもとで新しい第2体育館の竣工式が行われ、正式に利用が始まりました。これまで使われてきた駒場の体育館は、一九六四年前回の東京五輪前にできたトレーニング体育館、一九七〇年建設の旧第2体育館、そして一番新しいといっても一九八八年にできた第1体育館でした。三十年以上同じ状態が続き、どの体育館も老朽化が進んでいました。特にトレーニング体育館は、大学でウェイトトレーニングを主目的とする体育館ということで建設当時としては画期的であったものの、築五十年以上たちボロボロといった状態でした。そこで新体育館の建設が強く望まれるようになり、ようやくトレーニング体育館と旧第2体育館の機能を合わせた形で完成したのが、新第2体育館です。名称についてはいくつか案があったものの、シンプルに以前と同じ「第2体育館」とすることになりました。またこれに伴いトレーニング体育館は今年度中に壊されます。
では第2体育館を紹介しましょう。入り口は学生会館の向かいにあり、今までより近くなりました。中はもちろん土足厳禁で、体育館履きを用意し、外靴は靴箱に入れてください。玄関入って右奥に更衣室があります。これまでよりかなり広くなりシャワーも奥にあります。またトイレは更衣室の隣です。ただし更衣室はコロナ禍の現状では「密」になりやすい環境なので、当分の間棚の利用を半分に制限し、シャワーも使えません。更衣室では盗難の危険性も高いので、物を置かずあくまで更衣にのみ用いて、利用は短時間にして荷物は運動する場所に持って行ってください。更衣室の手前には多目的室、多目的シャワー室、多目的トイレ、そしてエレベーターがあります。これらはどれも駒場の体育施設では初めての設備で、空いていれば適宜使ってください。玄関向かって左にはトレーニング室があります。フィットネスの授業もここで行われます。トレーニング体育館の倍近い面積があり、マシン、フリーウェイトに加えて、これまでは置けなかったトレッドミルや自転車エルゴメーターも設置されました。ただし感染防止のため、器具を使うトレーニングでは消毒を徹底することを忘れずに。トレーニング室の隣には実験室があり、選手などの測定を行うことができ、授業時にもそうした測定機器が使われることがあります。
二階に向かう階段は広く、大きなガラスがはめ込まれて、21KOMCEEなどキャンパス東側の建物と統一された外観になっています。直射日光の入らない工夫のされた窓によって明るいアリーナは、これまでの第2体育館とほぼ同じ面積で、バスケットボールやバレーボールは二面、バドミントンは八面とれます。アリーナの周囲には固定ベンチが設置され、ここに更衣室から持ってきた荷物を置き、また休憩時には座れるし、観覧席にもなります。そして特筆すべきこととして、トレーニング室とアリーナには駒場の運動施設として初めて冷房が入りました。これは当初は予算の関係で予定されていなかったのが、五神真総長のご判断で設計の最終段階になって予定を変更して設置されることとなったものです。アリーナでは床冷房で固定ベンチから冷風が吹き出す構造になっています。
このようにようやく駒場の悲願といってよい新しい体育館が、冷房付きで完成しました。この体育館を使ってコロナ禍での運動不足、練習不足を吹き飛ばして欲しいですが、今のきれいな状態が続くように、利用にあたっての皆さんの配慮も期待します。

(生命環境科学/スポーツ・身体運動)

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