HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報626号(2021年4月 1日)

教養学部報

第626号 外部公開

<施設・組織紹介> 駒場図書館

石田 淳

https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/komaba

 通例、この記事(『教養学部報』四月号掲載の施設案内)は、利用者が実際にコミュニケーション・プラザにある図書館に入館することを想定して書きます。しかも発行二ヶ月前の一月中に書くのです。
 昨年もその例外ではありませんでした。原稿を出すや、あれよあれよという間に緊急事態宣言(四月七日)が発出され、構内の施設についても利用が制限されることとなりました。それでも授業の全面オンライン化を早々に決断し、準備に着手した駒場では、さほどの遅滞もなくSセメスターの授業が始まりましたから、学生は学外から図書館を利用する必要に迫られたのです。
 現時点(一月時点)では四月段階の感染状況や学内における活動制限について視界不良で見通しはたちませんが、前回の反省を踏まえて、今回は主として学部前期課程の一年生による図書館のオンライン利用を想定して駒場図書館を案内してみたいと思います(幸いなことに活動制限が緩和さらには解除されている場合には、学部ウェッブサイト(https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/booklet-gazette/bulletin)上で公開されている『教養学部報』六一七号掲載の施設案内をお読みください)。
 まずは、駒場図書館ホームページの「図書館活用ガイド」(https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/komaba/user-guide/campus/guide)に進んでください。このページでは、「東京大学駒場図書館利用案内」「駒場図書館バーチャルツアー」に加えて、四月には、「文献検索ワークショップ」「文献検索のコツ」等が公開されることになっています。
 オンラインで図書館を利用するうえで新入生がおさえておくべき情報は、前述の動画「文献検索ワークショップ」(初年次ゼミナール文科共通授業の検索実習)とテキスト『読む、書く、考える』に集約されることになっています。これらのコンテンツは、ECCSアカウントからログインして視聴、閲覧してください。
 ここでは、本学の学術情報の総合検索ツールとしてのTREE、電子ジャーナルや電子ブックの検察ツールとしてのE-journal & E-book Portal、そして本学のデータベースの検索ツールとしてのGACoSなどの利用方法、そして学外から電子ジャーナル・データベースにアクセスする方法などが、初学者にもわかりやすく説明されています。
 また図書館サービスの個人用ポータルMyOPACを通じて、他キャンパスあるいは他大学の図書館から、図書・文献複写を取り寄せることなどもできます。
 なお、学外からの電子リソースの利用について、本学は、「オンライン学習、在宅研究・勤務で利用できるオンラインサービスのご案内」(https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/studyathome)というサイトを開設していますが、これは必ずしも学部前期課程の学生向けに書かれたものではありません。とっつきにくく感じられた場合には、前述の動画・テキストを試してみてください。
 このほかにも、新入生向けのイベントとして、セルフツアー、諸展示、情報検索チャレンジなどについて、駒場図書館ウェッブサイトの「イベント」欄でお知らせをすることになっています。
 このように駒場図書館を紹介すると、図書館とは学外からも十分に利用できる施設で、たとえ施設の利用制限が解除されても、無理をして訪れるまでもない場所であるかのように思われる向きもあるかもしれません。しかし、それはとんでもない誤解です。特定の項目について調べたいのであればオンラインでもよいかもしれませんが、知の奥行きと広がりを実感できるのは、やはり実物の図書館です。その図書館で、大学に入って本当に良かったと実感してもらいたいと思います。

(駒場図書館長/国際社会科学/国際関係)

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