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最終更新日:2020.04.08

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受賞・書籍刊行等 2020.04.08

【受賞】加藤准教授、柳澤准教授、本多助教が令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞

総合文化研究科所属の下記3名の教員が、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。

受賞者氏名 受賞名 業績名
加藤英明
准教授
科学技術分野の文部科学大臣表彰
若手科学者賞
7回膜貫通蛋白質が持つ多彩な機能の分子基盤に関する研究
柳澤実穂
准教授
科学技術分野の文部科学大臣表彰
若手科学者賞
細胞サイズ特異的な物理現象の解明とその応用に関する研究
本多 智
助教
科学技術分野の文部科学大臣表彰
若手科学者賞
高分子形状の組換えに基づく機能性材料の研究

関連URL
文部科学省プレスリリース:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00187.html

受賞した三名の業績内容は以下のとおりです。


加藤英明 准教授
業績名 「7回膜貫通蛋白質が持つ多彩な機能の分子基盤に関する研究」

 生命は物質や情報を細胞の内外でやりとりすることによりその活動を維持していますが、そのやりとりには多種多様な膜タンパク質が必須となります。中でも、7回膜貫通タンパク質と呼ばれる一群のタンパク質は、そのアミノ酸配列に従ってチャネル、ポンプ、受容体と多彩な機能を発揮するものの、その分子基盤については不明な点が多く残されていました。
 加藤准教授は、X線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡を駆使することでイオン輸送型ロドプシンやGPCRと呼ばれる7回膜貫通タンパク質の構造を次々に解明し、その多彩な機能の分子基盤を明らかにするとともに、得られた構造情報を元に様々な研究ツールを開発してきました。
 本研究成果は、今後新規の光遺伝学ツール、創薬シーズ開発に結びつくとともに、将来的には神経疾患の病態解明や、その他疾患の治療薬開発へとつながると期待されます。


柳澤実穂 准教授
業績名 「細胞サイズ特異的な物理現象の解明とその応用に関する研究」

 柳澤准教授は、高分子が示す相転移などの物理現象に対し、ミクロ系では界面や微小体積の影響により従来のマクロ系とは異なることは予想されていたが、その影響を理論のみから結論付けることは困難であり、要素が既知であるモデル系を用いた実証が求められていた。
 柳澤准教授は、分子液滴や膜小胞を用いたサイズや界面物性の制御と従来の測定法の改良から局所的な分子拡散や力学的特性等の定量測定を実現することで、ミクロ系特異的な現象の発見とその要因を解明した。
 本研究成果は、ミクロ系の物理学の発展だけでなく、ミクロ空間による高分子材料の力学制御や生細胞における物理現象の解明へ寄与すると期待される。

主要論文:
"Shape deformation of ternary vesicles coupled with phase separation" Physical Review Letter. vol.100. p.148102 (4 pages). 2008年4月発表
"Increasing elasticity through changes in the secondary structure of gelatin by gelation in a microsized lipid space" ACS Central Science. vol.4. pp.477-483. 2018年3月発表


本多 智 助教
業績名 「高分子形状の組換えに基づく機能性材料の研究」

 本多助教は、高分子鎖を集団化して高分子形状の効果を増幅させることで、実用的に重要な機能を示す材料の開発を達成してきた。また、いつでもどこでも誰でも生活環境で簡単に高分子形状を組換えられる高分子形状初期化法を考案・実現した。
 本研究成果は、わたしたちの生活に浸透するシリコーンでも達成されており、環境負荷の多い有機溶媒を使用することなく生活環境でも利用可能な新物質およびその物性制御法として、今後、我々が手にし扱う材料の革新にも貢献すると期待される。

主要論文:
"Topology‐Reset Execution: Repeatable Postcyclization Recyclization of Cyclic Polymers" Angewandte Chemie International Edition. vol.58. pp.144-148. 2019年1月発表
"Photo-triggered solvent-free metamorphosis of polymeric materials" Nature Communications. vol. 8. p.502. 2017年9月発表


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