現代ベネズエラを代表するアフロ系社会運動指導者であり、在アンゴラ共和国ベネズエラ公館前大使のヘスス・チュチョ・ガルシアJesús Chucho García氏を招いて講演会を催します。
ベネズエラ出身のガルシア氏は現代ラテンアメリカにおけるもっとも傑出した黒人運動の指導者です。南大西洋のアフリカ系ディアスポラの新たな連帯を訴える思想家であり、植民地期ベネズエラにおける奴隷化されたアフリカ系人の史料を掘り起こす在野の歴史家でもあります。アフロベネズエラ音楽を中心とする民衆文化にも造詣が深く、プロデューサーとしても多くの音源、放送コンテンツを手がけてこられました。
ガルシア氏は、チャベス政権が進めた複数文化・多民族政策ならびに非同盟諸国外交政策を反映し、本年8月まで4年間アンゴラ大使を務めました。次期任地であるマリ着任までの慌ただしい時間を来日のために特別に割いていただきました。みなさま奮ってご来場ください。
言語:スペイン語(通訳なし)
主催:東京大学大学院地域文化研究専攻ラテンアメリカ分科
共催:東京外国語大学《大西洋世界におけるアフリカ系人の主体形成と「アフリカ」の創造》研究班準備委員会(代表: 鈴木茂)
協力:在東京ベネズエラ・ボリバル共和国大使館
Jesús Chucho García氏経歴
1954年、ベネズエラ、ミランダ州サンホセ=デ=バルロベントに生れる。在野の歴史家、評論家。愛称「チュチョ」を筆名として使う。現代ベネズエラにおいてもっとも大きな影響力を持つアフロベネズエラ主義者。ベネズエラ、キューバ、コンゴ人民共和国等でアフリカ文化ならびにアフロアメリカ文化に関するフィールド調査を実施。インディアス史編纂所(セビーリャ)、国立史料編纂所(カラカス)等で奴隷貿易ならびに植民地期のアフロ系コミュニティに関する文献調査類を実施。UNESCOの資金援助を受けてコンゴ人民共和国ならびにバルロベントで撮影した映画『大西洋の跳躍Salto Atlántico』 は、ベネズエラにおけるアフロ系文化復興運動に多大な影響を与える。2000年、ベネズエラ初のアフロ系民族運動全国組織ROA(アフロベネズエラ系組織ネットワーク)を設立。チャベス政権下、活発なロビー活動を展開。2010~13年8月までベネズエラ外務省アンゴラ大使。

チュチョ・ガルシア氏
|