講演プログラム 「普遍生物学:変化しやすさと安定性の状態論」
金子 邦彦 教授(東京大学 大学院総合文化研究科)
「生命とは何か」―量子力学の祖の一人、シュレーディンガーは、その著書で、情報を担う分子、DNA の 性質を予言しました。以降、生物内の個々の分子の性質は調べ挙げられてきました。しかし、それら分子の集まった「生きている状態とは?」の答えには至っていません。要素(分子や細胞)の間の関係に着目して、「多様な成分を維持し成長し、適応して進化する」生物の普遍法則を構成的実験と理論物理で解き明かそう としています。
「人工細胞デバイスはイノベーションをもたらすか?」
野地 博行 教授(東京大学 大学院工学系研究科、JST)
人工細胞関係の研究者の好奇心に基づく成果を伸ばしつつ、その技術を社会実装するための取り組みとしてのプログラムを行っている。まだ始まったばかりだけど、そのきっかけになったエピソードなどをかいつまんで紹介しながら基礎と実用は意外と近いことを話したい。でも一番大事なことは好奇心に基づく自由な研究。これが無いとユニークなイノベーションを生まないし、そもそも面白くないってことも伝えたい。

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