新任教員紹介
後藤 はる美(ゴトウ ハルミ)
所属 | 専攻超域文化科学専攻 |
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学科教養学科 | |
部会歴史部会 | |
職名 | 教授 |
発令年月日 | 2025年4月 1日 |
略歴 | ■最終学歴 ケンブリッジ大学歴史学部博士課程 |
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■学位 2009年1月 Ph.D |
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■前任職 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 准教授 |
担当科目 | ■前期課程 歴史社会論、初年次ゼミナール文科 |
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■後期課程 歴史人類学 |
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■大学院 歴史人類学研究/西欧基礎文化論 |
研究活動 | ■研究分野 イギリス近世史、歴史人類学 |
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■研究業績 1.後藤はる美「ブリテン諸島における革命」木畑洋一・安村直己責任編集『岩波講座世界歴史 第15巻 主権国家と革命』岩波書店、2023年、191~212頁 2.伊東剛史・後藤はる美編『痛みと感情のイギリス史』東京外国語大学出版会、2017年 3.後藤はる美「ヨーロッパの礫岩――17世紀イングランド・スコットランドの法の合同論」古谷大輔・近藤和彦編『礫岩のようなヨーロッパ』山川出版社、2016年、158~171頁 4.後藤はる美「論争的史料と歴史学――「1641年反乱の証言録取集」をめぐって」『歴史学研究』1021号(2022年)11~21頁 5.後藤はる美「我らが北部の歓待の流儀」?――宗教改革期イギリスにおける感情と感情共同体――」『エモーション・スタディーズ』(2020年)5巻1号、56~63頁 6.後藤はる美「17世紀ブリテン諸島における礫岩国家・主権・法の支配」『歴史学研究』976号(2018年)、168~178頁 7.後藤はる美「17世紀イングランド北部における法廷と地域秩序――国教忌避者訴追をめぐって」『史学雑誌』第121編10号(2012年)、1~36頁 8.後藤はる美「「考えられぬこと」が起きたとき―ーステュアート朝三王国とイギリス革命」近藤和彦編『ヨーロッパ史講義』山川出版社、2015年、107~125頁 9.後藤はる美「アイルランド陰謀事件と革命の記憶――ステュアート朝三王国と「復古危機」」道重一郎編『英国を知る』同学社、2016年、13~32頁 10.後藤はる美「アイルランド陰謀事件と革命の記憶――ステュアート朝三王国と「復古危機」」道重一郎編『英国を知る』同学社、2016年、13~32頁 |
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採用理由 | 後藤はる美氏は、ケンブリッジ大学にて Ph.Dを取得後,東洋大学に勤務された。そののち、2022年4月、駒場にご着任となった。 後藤氏のご専門はイギリス近世史と歴史人類学である。ご着任後、2つの業績を公表されている。一つは、「君主号とブリテン革命:護国卿、あるいはオリヴァ王?」で、護国卿議会はクロムウェルの独裁の場だとする解釈を退け、議会のなかの一人の王という見方を新たに提示した。もう一つは「17世紀ブリテン諸島における礫岩国家・主権・法の支配」(印刷中)である。「礫岩国家(conglomerate state)」論をふまえ、ブリテンの主権形成の過程を詳細に検討された。これらの論考は近世欧州の歴史学研究のみならず、歴史人類学に対しても比類なき貢献となっていると評価できる。 後藤氏は、教育面でも大きく貢献してこられた。前期課程では、歴史学の授業で学生にその魅力を伝えてこられた。後期課程・大学院では、歴史学や歴史人類学に関心を寄せる学生の専門的知見を深めておいでである。 学内業務に関しては、TA委員会や教養学部報委員会などに携わってこられた。学外活動も積極的に関わっておられ、学会理事などを務められてきた。 後藤氏は、温厚で誠実なお人柄で,学生や同僚からの信頼も厚い。教授に昇任されるにまことにふさわしいお方であると言える。 |
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