HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報599号(2018年4月 2日)

教養学部報

第599号 外部公開

<施設・組織紹介>東京大学ではハラスメント防止に取り組んでいます

東京大学ハラスメント相談所

~学部学生、大学院学生のみなさんへ~

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。これから始まる新生活に向けて、どんな想いを胸に秘めていらっしゃるでしょうか。希望に溢れたみなさんの未来を守るために、本学が取り組んでいるハラスメント防止についてお伝えします。

みなさんはこれから、東京大学という環境で学びながら、それぞれの目標を探し、深め、視野を広げていくために、多様な世界に出会うことになります。充実した学生生活を送るためには、みなさんが安心して学ぶことができる快適な環境が不可欠です。

東京大学は、「東京大学におけるハラスメント防止のための倫理と体制の綱領」において、全ての構成員が個人として尊重され、多様性を認め合い、あらゆる差別のないアカデミックコミュニティであること、そして誰もが安心して大学生活を送る権利を保障しています。同時に、新入生のみなさん自身もまた、安全な環境を守るという、構成員としての責任を担っています。この権利を侵害する行為の一つにハラスメントがあります。より良い大学環境を築いていくという意味でも、ハラスメントをしない・させないというハラスメント防止の理念について理解しておきましょう。

これからの学生生活において、時には異なる価値観との出会いに戸惑いを感じることもあるでしょう。先生や先輩、また友人との関係などにおいて、「もしかしてハラスメントかな」と思う出来事があるかもしれません。例えば、「自分だけが優遇をされて、周囲から『特別な関係?』と言われる」「断わっているのにLINEやFacebookのプライベートメッセージが頻繁に送られてくる」「自分の性のあり方や性的指向についてオープンにしたくないが、授業などで困ったことがあり配慮して欲しい」「SNS上で個人情報を拡散されてしまった」「先生から『単位はやらない』と言われてしまった」「能力を否定されたり、人格を攻撃されるような発言を受けた」「部活の合宿で飲酒を強要された」「外国人だと思って、変な日本語を教えられ、恥をかいた」「自分の信仰や文化・習慣について理解されず、辛かった」など。

これらをおかしい、負担だと感じて誰かに話すと、「みんな我慢しているんだから仕方がない」「そんなことは良くあることで大したことない」「以前からこういう伝統だから慣れるしかない」などと言われることがあるかもしれません。しかし、ハラスメントの種は時にこのような何気ない言動の中に潜んでいることもあり、我慢や沈黙を続けることで状況が悪化することもあります。ですから他の人の考えに合わせるのではなく、自分自身の感じ方を大事にしましょう。自身の尊厳が傷つけられ、快適な学生生活に支障があると感じたら、ハラスメント相談所を訪ねてみて下さい。専門の相談員がみなさんのプライバシーを守って、相談にのります。自分自身のことだけではなく、友だちや周囲の人に起きていることでも相談することができます。相談を受けた後は相談員がみなさんと共に問題を整理し、どのように対処したら良いかを一緒に考えます。

ハラスメント相談所駒場相談室の場所は、保健センターの右隣、一〇二号館の一階にあります。月・水・金に開室しており、駒場相談室が開室していない日は本郷キャンパスの相談室を利用することもできます。相談したい場合は、電話かメールで予約をして下さい。

(ハラスメント相談所)

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