教養学部報
第612号 
教養学部のネットワーク
石原知洋
駒場Ⅰキャンパスのネットワークは、10GBit Ethernetで浅野キャンパスの情報基盤センターに接続され、そこからSINETという国立情報学研究所が運営するネットワークと、WIDEインターネットというWIDEプロジェクトが運営するネットワークを通じて外のネットワークと接続されています。ネットワークの基幹部分は情報基盤センターが管理をおこない、それぞれのキャンパスにおいて、研究科が独自にそれぞれネットワーク利用者への接続部分の管理をしており、教養学部では情報ネットワーク室がネットワーク接続の提供をおこなっております。教養学部で提供されている無線接続サービスにはUTokyo-WiFi、eduroam、UTokyo-Guestなどがあり、UTokyo-WiFiは学生・教職員向け、eduroamは他の教育研究機関に所属する学外の方向け、UTokyo-Guestはその他の学外の方向けの無線接続サービスとなっています。これらの無線接続サービスの利用方法などについては東京大学での無線ＬＡＮ利用（https://www.u-tokyo.ac.jp/adm/dics/ja/wlan.html）のページを確認してください。
教養学部では、すべての研究棟・教室棟に対する有線接続と、キャンパス全体で約三百台の無線基地局を運用しております。無線基地局は、学部教育において教員・学生が利用するために教室棟に優先的に配置されています。また、学生利用施設であるコミュニケーションプラザ南棟、キャンパスプラザ、学生会館、和館にも配置されています。研究棟に対して全域はカバーされておりませんが、研究室からの依頼によって、機材費を負担いただくことでこちらが管理する無線基地局を設置することをおこなっております。現在、通信方式としては、802.11a/b/g/n/acを提供しておりますが、近年の授業におけるネットワーク利用量の増加を踏まえ、今後はより高速な802.11ax（WiFi6）などの導入を検討しています。
研究棟にある研究室ごとへの接続は、前述の無線接続サービスの他に、用途に応じてグローバルＩＰアドレスでの接続と、PROTECTEDネットワークと呼ばれるプライベートＩＰアドレスでの接続を提供しています。Ｗｅｂサーバなど、外部から学内に設置した機器に接続したい場合にはグローバルＩＰアドレスを、特にサーバなどを設置せず、メールやＷｅｂなどの基本的なネットワーク利用をする場合にはPROTECTEDネットワークを利用することを推奨しております。また、これらのネットワークについては、UTokyo-WiFiなどと同じく、全学で定められたルールに従って統一的なアクセス制御が適用されています。現在は、危険なサイトとしてブラックリストに載っているアドレスへの通信の遮断、マルウェアと推定されるファイルのダウンロードの遮断、および情報倫理上不適切と考えられるサイトへのアクセスの遮断を行っています。
●ネットワーク利用上の注意
アクセス制御などのセキュリティ機能はインターネット上での危険な通信を防ぐことに一定の効果はありますが、決して１００％防御できることを保証するものではありません。そのため、ネットワークを利用される皆さんは、東京大学で実施されている情報セキュリティ教育を受講のうえ、そちらの内容を遵守してネットワークの利用をしてください。情報セキュリティ教育は教職員向けと学生向けのものがあります。開講期間においてITC-LMSで受講可能ですので、そちらを参照してください。情報セキュリティ教育を未受講の場合、UTokyo-WiFiが使えなくなるなどの措置が取られる場合があります。必ず受講するようにしてください。
●第二段階ファイアウォールについて
最後にお知らせとしまして、全学で新たな接続方法として第二段階ファイアウォールの導入が予定されています。これはグローバルＩＰアドレスの接続において、従来の固定されたアクセス制御ルールに代わり、利用者が各自でｗｅｂのインターフェースを利用してアクセス制御ルールが記述できる仕組みです。この機構により、教育および研究活動に利用する様々なネットワークサービスを、より安全に運用することが可能になります。総合文化研究科では第二段階ファイアウォールへの移行を段階的にすすめており、まず遠隔講義等の学内のシステムが利用しているネットワークの移行をおこない、順次その他のネットワークに対しても移行を行っていく予定になっています。第二段階ファイアウォールの利用方法など詳しい説明については、情報基盤センターからのお知らせ（"第二段階ファイアウォール"でGoogle検索）を参照してください。
（情報ネットワーク室）
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