HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報635号(2022年4月 1日)

教養学部報

第635号 外部公開

<施設・組織紹介> 駒場図書館

石田 淳

https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/komaba

 今号の『教養学部報』は新入生歓迎号ですから、学部前期課程の初年次の学生を対象に、駒場図書館について紹介したいと思います。
 本学の附属図書館は、総合図書館(本郷キャンパス)、駒場図書館(駒場キャンパス)、柏図書館(柏キャンパス)、そして部局図書館から成ります[部局図書館の部局とは、本学における教育・研究を担う学部、大学院研究科、附置研究所のことです]。そして、この「駒場図書館」が、学部前期課程学生の教育・学習支援を主たる任務としています。ですから、前期課程の学生にとっての図書館は「駒場図書館」にほかなりません。しかし、駒場キャンパスでは、学部後期課程の学生と大学院総合文化研究科の大学院生も学んでいます。では彼ら、彼女らの学術活動の支援を行う図書館はどこにあるのでしょうか。それは部局図書館たる総合文化研究科図書館です。実はコミュニケーションプラザに建つ図書館は、駒場図書館と総合文化研究科図書館の複合体なのです。なお駒場Ⅰキャンパスには、総合文化研究科図書館のほかに、自然科学図書室(16号館)、アメリカ太平洋地域研究センター図書室(14号館)、数理科学研究科図書室(数理科学研究棟)もあります。さらに駒場キャンパスにはこれ以外に二十以上の研究室図書室もあるので、これらについては教養学部ウェブサイトの駒場図書館「利用案内」で確認してみてください。
 さて、その図書館の活用方法については、駒場図書館ホームページの「図書館活用ガイド」(https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/komaba/user-guide/campus/guide)を読むことを薦めます。このサイトは関係者の文字通りの労作で、コロナ禍による入構規制のために、学外から図書館にアクセスせざるを得なくなった利用者の便宜をはかる過程で見違えるほど充実したものです。たとえば、そこで公開されている動画(YouTube)「文献検索のコツ」を視聴してみてください。本学が契約している電子リソース(データベース、電子ジャーナル、電子ブック)にEZproxy(イージープロキシ)というサービスを使って学外からアクセスする手順が初学者にもわかりやすいように説明されているはずです。
 なお、学外からの電子リソースの利用について、本学は、「コロナ対応支援」(https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/literacy/user-guide/campus/studyathome)というサイトを開設していますが、これは必ずしも学部前期課程の学生をもっぱら想定して用意されたものではありません。なかなか馴染めない(端的に言えば、わからない)と感じられた場合には前述の動画を試してみてください(その一方で、これから学問をしようとするものが易きに流れるのは考えものだ、との見識にも敬意を払います)。
 このように駒場図書館を紹介すると、図書館は学外からも十分利用できる施設で、図書館の利用制限(それ以前にキャンパスへの入構制限)などが解除されても、無理をしてまで訪れるまでもない場所ではないかと思われる向きもあるかもしれません。しかし、それはとんでもない誤解というものです。特定の項目について手っ取り早く調べたいのであれば、オンラインで電子リソースにアクセスすれば用は済むかもしれませんが、知の奥行きと広がりを実感できるのは何といっても実物の図書館です。その図書館で、入学して本当によかったと感じ入ってもらいたいと願っています。

(駒場図書館長/国際社会科学/国際関係)

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