HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報643号(2023年2月 1日)

教養学部報

第643号 外部公開

中東地域研究センターとオマーン・スルタン国 外交関係樹立50周年を迎えて

鈴木啓之

image643-06-3.jpg  中東地域研究センター(UTCMES)では、外務省「日・オマーン外交関係樹立50周年事業」の認定を受けて、三つの企画(連続セミナー、博物館展示、公開シンポジウム)を実施しました。本学の大学院総合文化研究科・教養学部には、二〇一一年四月より、オマーン・スルタン国の寄付金によってスルタン・カブース・グローバル中東研究寄付講座が開設されています。UTCMESはこの講座を統括し、教育、研究、国際交流など、さまざまな分野で活動を続けてきました。
 二〇二二年六月から八月にかけて開催された全六回の連続セミナーでは、国内の専門家や実務者を招き、オマーンの歴史、文化、社会、信仰、日本との交流について理解を深めました。各回とも会場とオンラインをあわせて五〇名近くの聴衆が集い、本学の学生のみならず、中高生や社会人、地域住民の皆さまにも参加頂く貴重な機会になりました。また、駒場博物館の常設「オマーン展」では、オマーンを調査地とする国内研究者の協力を得て、地質学、考古学の学術的成果を展示しました。純血アラブ馬の写真を含むこの特別展示は、二〇二三年六月まで開催されます。
 十一月十三日には、モハメッド・アルブサイディ駐日オマーン・スルタン国特命全権大使臨席のもと、公開シンポジウムが開催されました。大使の本学訪問は、UTCMES附属ムハンマド・サウード・バフワーン中東研究文庫への図書寄贈式(六月開催)に続き、本年二度目のことです。シンポジウムでは、森山工研究科長・学部長による挨拶と大使による開会の辞があり、宮下純夫先生(新潟大学・名誉教授)、近藤康久先生(総合地球環境学研究所・准教授)による講演が行われました。対面とオンラインで一五〇名近くの聴衆が集まり、日本とオマーン・スルタン国の交流が今後ますます発展することが期待されました【写真】。
 UTCMESでは、今後も本学における中東研究の発展に尽力し、オマーン・スルタン国を始めとして各国との国際的な学術交流に取り組んでいきます。

(中東地域研究センター)

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