HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報666号(2025年10月 1日)

教養学部報

第666号 外部公開

駒場リベラルアーツ基金2024年度活動報告

増田 建

 駒場リベラルアーツ基金は、東京大学基金の中の一つのプロジェクトであり、大学院総合文化研究科・教養学部の支援のための基金として二〇二二年度より設置されました。その目的は、学生支援(学部学生・大学院生への給付型奨学金の拡充、リサーチ・アシスタントの拡充など)、研究支援(教員の研究活動への研究費支援、ポスドク雇用促進など)、環境改善(経年した設備の改修など)の三つが柱となります。

 二〇二四年度は、昨年度に集まった寄付金から、学生の国際研修参加のための補助金を支援しました。今回は、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)参加者六名、二〇二四年度海外渡航型授業(国際研修)参加者十一名の渡航支援を実施しました。学生交流覚書を結んでいる海外の協定校に交換留学生を派遣するKOMSTEPに参加する学生のうち、学部後期課程学生五名と博士課程学生一名がそれぞれ当基金の支援を受け、カザフスタン(アルファラビ・カザフ国立大学)、シンガポール(シンガポール国立大学)、韓国(韓国外国語大学)、フランス(パリ・シテ大学、パリ第8大学)へと旅立ちました。また国際研修は、前期・後期課程の学生、及び大学院生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありませんが、幅広い教養を身につけることが期待されています。また、教養学部前期・後期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことができ、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。今年度は、イタリア(イタリアで考古学を体験する)、メキシコ(スペイン語TLPメキシコ研修)、フィリピン(開発と貧困・フィリピン研修)、ドイツ(ミュンヘン大学ドイツ語夏季研修)、フランス(TLPフランス語夏季研修)、カザフスタン(平和のために東大生ができること・中央アジア研修)に参加する学生のうち、十一名を当基金で支援しました。学生からの報告は、帰国後、「駒場リベラルアーツ基金」プロジェクトページの活動報告に順次掲載しています。

 また、二〇二四 年度は、駒場リベラルアーツ基金の環境整備事業の一環として、ご寄付の一部を活用し、教養学部のシンボルである1号館(時計台)の改修に着手しました。この三月に竣工し、新年度より本格的な使用が開始される運びとなりました。本改修工事は、創建時の意匠を踏襲した格子付きサッシへの更新をはじめ、外部の修繕、機械設備や電気設備の改善に加え、環境負荷の低減を目指した様々な工夫が随所に施されております。具体的には、省エネ・結露防止対策としてペアガラスを採用し、講義室内の空間デザインにより採光の利用向上に繋げております。皆様のご支援により、創建時の趣を復元するとともに、現代のニーズに応じた機能改善と向上を実現することができました。

 また一昨年度から新たな取組として、五十万円以上の高額寄付を頂いた方については、そのお名前を銘板に刻印して、ファカルティハウスのルヴェソンヴェール入口に掲示しています。以上の取り組みの結果、お陰様で二〇二四年度は七枚増えて、合計二十二名の方が掲示されています。

 二〇二五年度から、駒場リベラルアーツ基金は東大駒場友の会の寄付活動と統合し、一括した寄付の窓口となることになりました。また、二十四時間アクセス可能なデジタル募金箱としてPayPayQRコードから寄付できるようになりました。三月には、新入生の保護者に対して駒場リベラルアーツ基金への寄付をお願いするチラシを作成して、ダイレクトメールをお送りしています。今後も駒場の施設整備にとって、駒場リベラルアーツ基金による支援は特に重要であり、継続的に基金の拡充に努力していきたいと考えています。尚、以上の取り組みはURA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)の亀田直弘さんが中心となって、社会連携本部と調整しながら進めていただきました。そのご尽力に感謝申し上げます。
今後とも皆様の駒場リベラルアーツ基金へのご協力をお願い申し上げます。

(広域システム科学/生物)

〇関連情報:駒場リベラルアーツ基金
https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KLAF2022/

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