HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報666号(2025年10月 1日)

教養学部報

第666号 外部公開

オープンキャンパス2025教養学部企画報告

高見典和

 八月五日(火)と六日(水)に、東京大学オープンキャンパス二〇二五がオンライン配信された。教養学部では、期間中を通じて閲覧できるオンデマンド配信企画に加えて、ライブ配信企画として一日目に後期課程三学科の進学相談・質問コーナー、二日目には四名の教員による模擬講義が実施された。

 オンデマンド配信企画では、寺田寅彦教養学部長による「挨拶」、川喜田敦子副学部長による「教養学部説明会」、および平地健吾大学院数理科学研究科長による「挨拶・数理科学研究科紹介」を筆頭として、各学科・プログラムの紹介やキャンパスツアーに関する動画が提供された。

 ここに今回新たに、教養教育高度化機構EX部門による「初年次ゼミナール紹介」が加わり、文科と理科それぞれの動画が配信された。これらの動画では、いくつかの実際の授業の例、および受講した学生の評価・感想に触れながら、能動的な学びという初年次ゼミナールの魅力が分かりやすく伝えられた。文科と理科の動画の視聴回数は合わせて六四六回であり、今年のオープンキャンパスで最も視聴されたコンテンツとなった。

 一日目のライブ配信企画として、後期課程三学科およびPEAKの進学相談・質問コーナーが設けられた。各学科長・分科長および各学科所属の学生が、学科の構成や卒業生の進路などを説明した上で、参加者からの質問に対応した。典型的な質問として、ある特定の関心があるが、どの学部、あるいは教養学部内のどの学科に進めばよいかというものがあった。これを含む様々な質問に対して、学部側参加者が各自の経験を交えながら丁寧に説明されていた。三学科およびPEAKの一意の視聴者数を合計すると、二九五人だった。

 二日目には、昨年から一人増えて、四名の教員に模擬講義をご担当いただいた。講師および講義題目は以下のとおりである。学際科学科の鎌倉夏来准教授の「イノベーションはどのような場所で起こりやすいのか?」、教養学科の岡地迪尚准教授の「国家債務危機―公的債務の現状とその帰結」、統合自然科学科の寺田新教授 の「トップアスリートの食事の秘密」、教養学科の中村沙絵准教授の「〈知ること〉が〈生きること〉と不可分になるとき―人類学的フィールドワークのすすめ」である。

 これら模擬講義のそれぞれの一意の視聴者数を合計すると四二八人にのぼり、例年を上回る盛況ぶりとなった。さらにいずれの講義においても、受講者から多数の質問が出され、活発なやり取りが展開された。これは、大学で学ぶ学問がいかに我々の日々の生活に直結しているかを、多くの参加者が感じ取った証ではないかと思う。ご担当いただいた先生方には大変なご負担となったと思われるが、受講した高校生にとっては大学進学後の学びの意義を知るための良い機会となったことは間違いないだろう。

 今年でオープンキャンパスのオンライン開催は六回目となり、参加者の増加から推測されるように、この開催形態が高校生の間で定着してきたのかもしれない。外部の注目を集める機会にもなるので、学部側参加者のジェンダーバランスを含め、今後も企画内容や開催方法については細心の注意が必要である。ちなみに、八月五日には関東が今年一番の暑さになったため、移動中の暑さを避けられるというオンライン開催の利点が浮き彫りになった。
最後に、上記の多様な企画に参加していただいた教員と学生、および企画の管理運営に関わっていただいた職員に厚く御礼を申し上げたい。とりわけ総務課広報・情報企画チームには、企画の取りまとめや当日の運営などに大変ご尽力いただいたことに謝意を表したい。

(前研究科長補佐/国際社会科学/経済・統計)

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