HOME総合情報概要・基本データ刊行物教養学部報669号(2026年1月 6日)

教養学部報

第669号 外部公開

<時に沿って> 長い旅路

鈴木 悠

image669-04-3.jpg はじめまして。二〇二五年十月に、大学院総合文化研究科国際社会科学専攻に着任いたしました、鈴木と申します。

 十九世紀末の日英関係史を専門としており、大学院ではヨーロッパを中心とした国際関係史を担当いたしますが、学部では英語部会と地域文化研究分科イギリス研究コースでの授業を受け持っています。学部後期の学生には、主に近代のイギリスの政治外交史や帝国史を扱う授業を担当しています。

 私は、八歳から十三歳までの時期をカナダで過ごした帰国子女で、日本で中学・高校を卒業した後に、幼少期を過ごした国に戻り、カルガリー大学に入学しました。学部時代は歴史ではなく国際関係学を専攻していましたが、その時にお会いしたジョン・フェリス先生とデイビッド・ライト先生の師事の下でカルガリー大学の人文社会科学部歴史学科修士課程に進学しました。大学院に進学してから日英関係史の研究に携わるようになり、修士課程修了後はイギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクス国際関係史学部博士課程に進学して、アントニー・ベスト先生の師事の下で博士号を取得しています。

 博士号取得後は、日本に帰国して二〇一七年からサントリー文化財団から鳥井フェローシップを受給しながら、東京大学先端科学技術研究センターの牧原出先生の研究室に協力研究員として籍を置いていた時期があり、二〇二〇年からは京都大学公共政策大学院の奈良岡聰智先生の下で日本学術振興会PDとしてさらに研究を進めてまいりました。この間に、査読論文の発表と博士論文の刊行を果たして、二〇二二年に、東海大学政治経済学部政治学科の特任講師に着任しました。現在東京大学で担当している授業の下地となる、西洋政治史(近代イギリス史)や国際政治史の授業を担当した後、前述の通り二〇二五年十月に東京大学に着任しました。

 いろいろな場所を渡り歩いてきた末に、現職にたどり着くことになりましたが、その間東京大学にはほとんど籍を置いたことがなかったので、本学の教職員の中では珍しいバックグラウンドかもしれません。私自身も、着任できたことにまだ実感がわいていないところもありますが、それでも長い旅路の末にこの度ご縁ができたことに感慨を覚えている次第です。これまで在籍した大学とはまた違う研究設備や研究者や学生を有する環境に移籍したことで、これまでとはまた違う多くの刺激や視座を得られることを、楽しみにしています。

 それと同時に、現在も近代日英関係史の第一線を走り続けている、木畑洋一先生や後藤春美先生の後任として着任したこと、そして多くの人に支えていただきながらここまでたどり着くことができたことを決して忘れることなく、気を引き締めて努めさせていただきます。応援してくれた方々の気持ちを裏切ることだけはないように、精一杯頑張ります。

 以上、着任のご挨拶と抱負まで。何卒よろしくお願いいたします。

(国際社会科学/英語)

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