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教養学部報

第675号 外部公開

令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)の受賞をうけて

大関洋平

 この度、令和八年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞しました。科学技術分野の文部科学大臣表彰には、「科学技術賞」、「若手科学者賞」、「研究支援賞」、「創意工夫功労者賞」という四つの表彰があり、その中でも「若手科学者賞」は「萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた四十歳未満の若手研究者」を対象として、令和八年度は四二五名の応募があり、一〇一名が受賞(受賞率23・7%)した様です。

 本受賞の業績名は、「人間らしい言語処理モデルの開発に関する研究」で、二〇二一年十月~二〇二五年三月(追加支援制度に採択して頂いたので実質的には二〇二六年三月)に実施した科学技術振興機構(JST)のさきがけ「信頼されるAIの基盤技術」研究領域における研究課題「認知・脳情報処理による人間らしい言語処理モデルの開発」の業績が中心になっています。さきがけ「信頼されるAIの基盤技術」研究領域には、若手科学者賞を受賞している優秀な研究者が集まっていて、人文・社会科学分野が積極的に推薦されていたことも相俟って、当初は令和六~七年度辺りに応募する予定だったのですが、研究支援チーム・専攻事務室から通知メールが届かず準備を始めるのが遅れてしまったため応募を断念し、令和八年度に応募・受賞したという経緯があります。応募を検討されている先生におかれましては、多くの書類を揃える必要があるので早目に準備を始めることと、研究支援チーム・本部のコメントに基づいて迅速に書類を修正する必要があるので定期的にメールを確認することをお勧めさせて頂きます。

 本受賞の業績概要は、大学・研究科・専攻や研究室のウェブサイト等を参照して頂ければと思いますが、本研究では、大規模言語モデルに対して指摘されている解釈性・汎化性・効率性など様々な問題を解決するため、自然知能研究としての言語学・認知科学と人工知能研究としての自然言語処理を融合することで、信頼されるAIの基盤技術として、人間らしい言語処理モデルを開発することを目的としています。本研究の成果は、合計四十一件の論文として発表・出版され、合計十七件の学会賞を受賞しており、人間らしい言語処理モデルを社会実装することで、人間とAIが協働する人間中心のAI社会の実現に貢献したいと考えています。

 表彰式は、令和八年四月十五日(水)に文部科学省で執り行われました。同じく若手科学者賞を受賞されたさきがけの同期である国立情報学研究所の小林泰介先生や、科学技術賞を受賞されたさきがけのアドバイザーである東北大学の大野和則先生と歓談したり、恐らく東京大学の広報・取材チームはいらっしゃっていなかったと思うのですが、クロスアポイントメント先機関である国立情報学研究所の広報・取材チームのカメラマンに写真を撮って頂いたり、非常に良い思い出になりました。

image675_2-01.png令和8年4月15日(水)に文部科学省で執り行われた表彰式

 最後に、本受賞は、これまで自分の研究室の学生・ポスドクや共同研究者と一緒に実施した研究に基づいており、自分が研究室を代表して受け取ったと思っています。また、本受賞に際して推薦して頂いた、科研費の共同研究者である東京大学の宮尾祐介先生、さきがけのアドバイザーである京都大学の谷口忠大先生、クロスアポイントメント先機関の所長である国立情報学研究所の黒橋禎夫先生に感謝を申し上げます。これまで自分の研究に携わって頂いた皆さん、本当にありがとうございます。そして、どうか引き続き宜しくお願いします。

(言語情報科学/英語)

〇関連情報
【受賞】言語情報科学専攻の大関洋平准教授・広域科学専攻相関基礎科学系の髙木隆司准教授が令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞 https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/awardsandbook/20250508120000.html

大関研究室 http://phiz.c.u-tokyo.ac.jp/~oseki/

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