HOME>総合情報>概要・基本データ>刊行物>教養学部報>675号(2026年10月 1日)

教養学部報

第675号 外部公開

駒場リベラルアーツ基金2025年度活動報告

道上達男

 駒場リベラルアーツ基金は、総合文化研究科・教養学部の教育研究活動を支えるため、学生支援・研究支援・環境整備の三本柱を軸に事業を展開しています。二〇二五年度からは、卒業生・在学生の父母・教職員が協力し、駒場Ⅰキャンパスの教育研究・学習環境を支援している一般社団法人東大駒場友の会の寄附事業を統合しました。

 本基金が最も重視するのは学生支援です。本年度も、世界で通用する実践的な知性と想像力の育成を目的に、部局間交流プログラム(KOMSTEP)参加者六名と海外渡航型授業(国際研修)参加者九名の渡航を支援しました。KOMSTEPでは、学生交流覚書を締結する海外協定校へ交換留学生を派遣しており、本年度は、パリ・シテ大学、シンガポール国立大学、アルファラビ・カザフ国立大学、トリノ大学、エセックス大学に学生を送り出しました。一方、国際研修は、前期・後期課程の学⽣および大学院生が異なる言語・文化に触れ、国際交流の現場を体験することで、文理を問わず「総合的な知」を育む教養学部独自の教育プログラムです。本年度は、TLP フランス語夏季研修、ソウル大学校韓国語研修サマープログラム、イタリアで考古学を体験する、ケルン大学ドイツ語春季研修、トリノ大学イタリア語研修に参加した学生のうち九名を支援しました。帰国後の報告書や体験記は、基金プロジェクトページにて順次公開しています。また、東京大学の学園祭「第76回駒場祭 ~灯ととき~」に協賛し、企画立案から広報、会場設営、当日の運営まで、学生が主体的に取り組む大規模イベントを支援しました。

 研究支援としては、駒場博物館が実施した学術的・文化的企画に対して広報面で協力し、二〇二五年夏季特別展「ブルガーコフ『白衛軍』イラスト展」および二〇二五年秋季特別展「世界をビジュアル化する─未完の地図製作史─」の発信に寄与しました。

 環境整備では、駒場図書館において、前期課程学生向けに選定された図書二二七冊に加え、DEI(Diversity・Equity・Inclusion)をテーマとする図書五十六冊を新たに整備しました。複数分野の新刊から駒場図書館の担当職員が丁寧に選書したもので、学生の学習環境の充実に加え、教職員を含む構成員が、DEIに関する理解を深め、行動変容につながる契機となることが期待されます。

 基金への支援促進として、二〇二五年度新入生保護者向けパンフレットを作成し、ダイレクトメールで送付しました。また、二十四時間利用可能なデジタル募金箱としてPayPay(ペイペイ)のQRコード付きポスターを駒場Ⅰキャンパス正門前に設置し、募金箱も駒場ファカルティハウス受付に新設(駒場コミュニケーションプラザ一階カフェにも既設)するなど、来訪者が寄付しやすい環境を整えました。さらに、一括五十万円以上の寄付者の芳名を銘板に刻み、駒場ファカルティハウス併設ルヴェソンヴェール入口に掲示し、本年度は新たに八名を追加しました。一括十万円以上の寄付者には、「新入生保護者と教養学部長との懇談会」(東大駒場友の会・東京大学教養学部共催)へ特別招待し、一括一万円以上の寄付者には、東大駒場友の会制作「二〇二五年度学事カレンダー」を進呈するなど、謝意施策も充実させました。以上の取り組みは、URAの亀田直弘さんが中心となり社会連携本部と連携しながら推進したものであり、その尽力に感謝申し上げます。

 駒場Ⅰキャンパスがリベラルアーツ教育の拠点としてさらに発展し、「世界の誰もが来たくなる東京大学」の実現へ歩みを進めるためにも、基金によるご支援は極めて重要です。今後とも駒場リベラルアーツ基金へのご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

(副研究科長/生命環境科学/生物)

第675号一覧へ戻る  教養学部報TOPへ戻る

無断での転載、転用、複写を禁じます。

総合情報