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研究科長・学部長挨拶

緑と文化の香り高い開かれたキャンパス

大学院総合文化研究科長・教養学部長(2009年2月-2011年2月)
山影 進(やまかげ すすむ)

山影 進大学院総合文化研究科・教養学部の置かれている駒場キャンパスは、渋谷と下北沢という若者で賑わう街のちょうど中間の、交通至便の地にあります。 しかし、そうであることが信じられないくらい、緑に囲まれた環境の中にあります。 周辺には、雑木林が残る駒場野公園、一角に日本近代文学館のある駒場公 園、湧水池を中心にした鍋島松濤公園など、散策したくなるポイントが配されています。

駒場キャンパス自体、かつて東京帝国大学の農学部キャンパスだった名残をとどめる緑豊かな景観を見せています。1930年代の旧制一高時代の建物を改修 して有効利用に努めていることも、正門から眺めたキャンパスの雰囲気を盛り上げています。最近、東はずれの池(通称一二郎池、正式には駒場池)には周囲を 巡る散歩路も整備されました。

昔は正門の横に「関係者以外の入構を禁じる」という実効性の乏しい看板がありましたが、いつの間にか撤去されたようです。今は、積極的に、開かれたキャ ンパスを心掛けており、実際、キャンパスを訪れる多くの人を毎日見かけます。ただし入学試験の実施日は、例外として関係者以外の立ち入りを制限していま す。事故防止のために必要な措置ですので、特に近隣の方にはご不便をおかけしますが、ご理解を賜りたく存じます。

大学院総合文化研究科・教養学部は、大きく分けて4つの役割を担っています。教育、研究、連携そして発信です。

教育面では、学部1,2年生に対する学部前期課程教育、3,4年生に対する学部後期課程教育、そして大学院教育の全てを担当して、教育における3層構造 を形成しています。学生数からみると、教養学部は7000人近くの前期課程学生と400人以上の後期課程学生とに対する教育を提供しており、総合文化研究 科は1400人もの学生を擁しています。

研究面では、文系・理系に亘る広範な研究分野を専攻する300人以上の教員が日々活動しており、伝統的な学問の継承・発展から先端的・融合的な学問の創成まで多面的な研究活動の場となっています。

連携とは、東大以外の諸組織・団体との交流・協力関係を制度化し、それを教育・研究に役立てることです。日本内外の研究機関との研究交流や世界各地の大 学との学生交換プログラム、共同大学院の運営、寄付講座・寄付金の受け入れなど多岐にわたっています。駒場キャンパスで過ごした教職員・同窓生との交流 も、近年力を入れている連携のひとつです。

そして発信ということについては、研究や教育の成果を学界に還元することはもちろん、研究・教育に関連する駒場キャンパスの活動を、教職員・学生だけで なく、地域社会の一般の人たちにも触れてもらえる機会を増やすそうとしています。定期的に開催されるオルガン演奏会は、パイプオルガン演奏にとどまらない さまざまな趣向の音楽会になっています。駒場博物館は自然科学博物館と美術博物館から成っていますが、どちらも大変に興味深い企画を随時立てて、展覧会と して一般公開しています。開かれたキャンパスを是非訪れていただきたいと思います。

東京大学大学院総合文化研究科・教養学部は、教育と研究の向上に最大限の取り組みを続けるとともに、緑と文化の香り高い開かれたキャンパスを守り、全体としての質の向上に努めてまいります。

 

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