ニュース
2025.05.08
【受賞】広域科学専攻生命環境科学系の比嘉毅助教が令和7年度の日本植物学会奨励賞を受賞
日本植物学会奨励賞は、植物学に関して高い独自性・独創性・発展性をもつ研究を行う、将来の発展が期待される若手研究者に与えられる賞です。大学院総合文化研究科広域科学専攻生命環境科学系の比嘉毅助教が本年度の奨励賞を受賞しました。
受賞対象研究 「細胞骨格動態観察を基盤とする植物細胞の生理および分化機構の研究」
アクチン繊維や微小管を含む細胞骨格は、細胞分裂や細胞内輸送、鞭毛や繊毛による細胞運動など、特に機械的な現象に必須の構造です。本受賞対象研究では、変動する光環境の中で植物の生存に必須である核光定位運動及び葉緑体光定位運動におけるアクチン繊維の制御メカニズムを解明し、さらに根の道管分化における、二次細胞壁の特徴的なパターン形成に必須の微小管配向の調節機構を明らかにしました。これら植物の生理及び分化機構に重要な細胞骨格の動態について、高い時空間分解能での蛍光イメージングや、温度制御下での顕微鏡イメージングなど、複数のイメージング技術を駆使することにより、細胞骨格の動態そのものだけでなく、核や葉緑体の光定位運動における動力発生機構や、オルガネラコンタクトや液―液相分離の関与など、新規制・独創性の高い報告を行なった点が評価されました。
授賞式と受賞講演は、日本植物学会第89回大会(2025年9月18日-20日、福岡国際会議場および福岡サンパレス)で行われる予定です。
関連リンク
受賞の報道記事サイト:https://bsj.or.jp/jpn/members/information/202522.php
末次研究室ホームページ:https://plant-photobiology.wixsite.com/website