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最終更新日:2026.11.06

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受賞・書籍刊行等 2026.11.06

【受勲】総合文化研究科・教養学部の大築立志名誉教授に瑞宝中綬章

20261106_Ohtsuki.jpg このたび、総合文化研究科・教養学部 広域科学専攻生命環境科学系(身体運動科学グループ)の大築立志名誉教授が、令和8年秋の叙勲において瑞宝中綬章を受章されました。長年にわたり教育・研究に尽力され、顕著なご功績を挙げられたことが認められたものです。

 大築先生は、1970年に本学教育学部を卒業した後、本学大学院教育学研究科で修士号ならびに博士号(教育学博士)を取得されました。奈良女子大学で講師、助教授を務められ、カナダのウェスタン・オンタリオ大学での在外研究を経て、本学総合文化研究科・教養学部教授に着任され、2009年3月のご退職まで約15年にわたり、身体運動科学研究室において研究と教育に携わってこられました。

 大築先生の研究の出発点となった学位論文「ヒトの随意筋収縮における協同筋抑制」では、針筋電図法を用いて、手指や四肢の筋が協同して働く際の活動特性を解析されました。この研究で扱われた、複数の指で同時に最大限の力を発揮すると各指の力が単独発揮時より低下する現象は、大築先生の論文を原典として国際的に広く引用されており、ヒトの随意運動制御の理解に大きく寄与しました。また、ご著書『「たくみ」の科学』(朝倉書店、1988年)では、身体運動に関する科学的知見を紹介し、運動制御研究の面白さと奥深さを多くの人々に伝えられました。続く『手の日本人、足の西欧人』(徳間書店、1989年)では、身体運動科学の視点を文化論へと広げられました。

 さらに、スポーツやダンスなどの複雑な運動を対象に、巧みさを定量化する独創的な実験計画と高度な神経科学的解析手法を通じて、動作の神経制御機序の解明に取り組まれるとともに、多数の後進研究者を育てられました。2006年には放送大学の「才能教育論」を担当し、共編著『才能教育論―身体活動能力の開発』を刊行されました。また、高等学校の保健体育科教科書の編集・執筆にも携わり、研究成果を教育現場へ還元することに力を注がれました。

 本学の教養教育においては、『教養としてのスポーツ・身体運動』の編集で中心的な役割を果たし、身体運動を科学的に理解し実践する教育の基盤を築かれました。また、学内では広域科学専攻生命環境科学系主任、ヒトを対象とする実験研究に関する倫理審査委員会委員長、前期課程スポーツ・身体運動部会主任などを歴任されました。学外でも、日本体育学会(現・日本体育・スポーツ・健康学会)、日本バイオメカニクス学会、日本運動生理学会の理事などを務め、研究交流の促進と学会の発展に貢献されました。

 大築先生が築かれた研究と教育の基盤は、現在も身体運動科学研究室とスポーツ・身体運動部会に受け継がれ、私たちの活動の礎となっています。あらためて、大築先生の瑞宝中綬章ご受章を心よりお祝い申し上げます。

大学院総合文化研究科・教養学部 教授 工藤和俊

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