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最終更新日:2024.03.26

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イベント 2022.06.02

芸術創造連携研究機構主催講演会「過去を編集する/方法としてのレトロスペクティブ」

区分

講演会等

対象者 社会人・一般・在学生
開催日時

2022/06/20(月) 15:00 ~ 16:30

開催場所

その他学内/学外

会場 Zoomにて開催(リンクは申込後に送信)

定員

300名

参加費

無料

申込方法

要事前申込み。下記URLよりお申込みください。

https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/webinar/register/WN_WHcozH-QQgSykY0rgcrgpg

Zoomのリンク、パスコードなどログイン情報をお送りします。

本文

芸術創造連携研究機構主催講演会
「過去を編集する/方法としてのレトロスペクティブ」

講演者 田中功起(アーティスト)
司会 加治屋健司(大学院総合文化研究科 教授)


芸術創造連携研究機構は、芸術創造に関連する多様な分野の研究者が連携して、芸術家との協働・連携も行いながら、芸術創造に関する分野融合型の研究を推進しています。それと同時に、芸術的感性の養成を通して多様な価値観や創造的な発想力を持つ人材を育成しています。昨年度から教養学部前期課程で開講されている、芸術実技を取り入れたアドバンスト文理融合科目の運営にも携わっています。

本機構は、本学の学生に芸術家に接してその考え方を知る、より多くの機会を提供するために、芸術家の講演会を開催いたします。国内外で活躍するアーティストの田中功起さんをお招きし、アーティストとしての活動を始めた頃から現在にいたるまでの主な活動や関心についてお話しいただきます。――主催者


あたり前ですが人間は老いていきます。若者は中年になります。2000年に大学を出てからもう20年以上の時間が経ち、この間に実践してきたこと、気になっていたことをふり返る時期にさしかかっています。子どもができたことも関係しているかもしれません。子どもの成長を見ることは、過去に出会うことでもあります。子どものおむつを替えながら自分の親はどんなふうに自分に接していたのかを想像し、当時の記憶が蘇ることもあります。子どもと親、双方の視点を行き来しつつ、過去が立体的に再構成されます。過去はそうやって物語として立ち現れてきます。
展覧会は空間的な経験です。ある空間のなかに作品が配置され、それを観客が見るわけですから。しかしその展覧会の歴史、ひとりのアーティストの展覧会歴は生の物語として、時間的なものとして見えるものです。では、時間的なものであるはずの生の物語は、回顧展としてなぜ美術館というひとつの空間に(だけ)配置されなければならないのでしょうか。
このトークでは、ぼくが最初に出会った現代美術の話からはじまり、モノの使用法や災害後の社会、共同体論など、その後の関心の変遷を紹介していきます。これまでの展覧会という空間のなかに置かれたさまざまな作品やプロジェクトを、語りの時間のなかに再配置する行為、そう呼べるかもしれません。アーティストが過去を語る、ひとつのケーススタディとして聞いてください。――田中功起


主催 芸術創造連携研究機構
共催 大学院総合文化研究科 超域文化科学専攻 表象文化論研究室

本講演はJSPS科研費 22H00609の助成を受けています。
参加費無料、事前登録制(先着順300名)※学外の方もご視聴いただけます。


田中功起(たなか・こおき)
1975年生まれ。出来事の組織化や集団による営み、その記録に興味を持ち、それにまつわる制作活動を行っている。2013年、第55回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館における展示で特別表彰を受賞。2015年、ドイツ銀行のアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選出。
近年は、異なる人々が「共に生きること」の可能性や限界について、仮構の共同体を組織して考察する映像作品《抽象・家族》(2019-2020年)や《可傷的な歴史(ロードムービー)》(2019年)を発表。主な個展に「Vulnerable Histories (A Road movie)」(アート・ソンジェ・センター、ソウル、2020年)、「Vulnerable Histories (A Road movie)」(ミグロ現代美術館、チューリッヒ、2018年)、「共にいることの可能性」(水戸芸術館、2016年)など。
主な著作に『リフレクティヴ・ノート(選集)』(美術出版社、2021年、日英韓の3か国語表記)、Vulnerable Histories (An Archive) (Zurich: JRP/Ringier, 2018)、Precarious Practice (Ostfildern, Germany: Hatje Cantz, 2015)、『必然的にばらばらなものが生まれてくる』(武蔵野美術大学出版局、2014年)、『質問するその1(2009 - 2013)』(ART iT、2013年)、Abstract Speaking: Sharing Uncertainty and Collective Acts (Rome: NERO, 2013)など。


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関連URL

https://www.art.c.u-tokyo.ac.jp/activity/social/275/

お問合せ先

芸術創造連携研究機構

https://www.art.c.u-tokyo.ac.jp/contact/

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