ニュース
2023.12.18
【イベント】第3回GSIセミナー 平松彩子「民主化過程における国家の権力行使」(開催日:2024/1/12)
区分 |
講演会等 |
対象者 | 社会人・一般・在学生・教職員 |
開催日時 |
2024/1/12(金)15:30~17:00 |
会場 |
対面:東京大学駒場Ⅰキャンパス18号館4階コラボレーションルーム1 |
定員 |
対面 20名 |
参加費 |
無料 |
申込方法 |
要事前申し込み |
主催・後援 |
主催:グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI) |
お問合せ先 |
グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI)事務局 |
イベント概要
第3回GSIセミナー
平松彩子「民主化過程における国家の権力行使――アメリカ合衆国政府による南部地域への介入を事例として」
アメリカ合衆国は、近代的な民主主義体制を世界に先駆けて19世紀前半に始動させた。しかしその後も永らく、多数の市民に対して政治参加や自由を認めない権威主義的な体制が、南北戦争で敗れた地域において維持された。
多民族国家としてのアメリカ合衆国が民主化の途についたのは、じつに1960年代後半から1970年代初めにかけてのことであった。アメリカ政治研究の文脈では、この過程は1965年投票権法の成立を実現したリンドン・ジョンソン大統領と黒人公民権運動の主要な功績として描かれてきた。
しかし同法を南部地域において執行するために、連邦政府の官僚が、いつ、どこで、なぜ、どのように民主化のための活動を行ったのかについては、網羅的に詳らかにされることはこれまでほとんどなかった。
政治参加を訴える黒人市民に対して、南部白人からの事務手続き的な差別、私的な制裁、暴力や破壊行為が横行する中、連邦司法省の南部地域への介入はどのように決められたのだろうか。本報告では各州比較の観点から、この執行活動に見られた特徴と州政治への影響をまず明らかにする。
次に、およそ半世紀後の2013年に投票権法の形骸化をもたらすことになったシェルビー判決について、経緯と功罪を論じる。ドナルド・トランプの吹聴する「盗まれた選挙」説がいまだ霧消せず、アメリカのみならずグローバルな潮流として民主主義の危機が指摘されるこんにち、この固有の民主化経験がどのように理解されうるかについても、可能な範囲で考察を行う。
【講演】
平松彩子(グローバル地域研究機構)
【司会】
伊達聖伸(総合文化研究科地域文化研究専攻)
【コメント】
受田宏之(総合文化研究科国際社会科学専攻)
國分功一郎(総合文化研究科超域文化科学専攻)
【言語】日本語
関連URL
グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI)イベントページ
https://www.gsi.c.u-tokyo.ac.jp/event/5721/