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最終更新日:2024.03.26

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トピックス 2012.01.31

広域科学専攻生命環境科学系修士2年生の和田英治さんが「第16回世界筋肉会議(16th International Congress of the World Muscle Society)」ポスター賞受賞!

10/21 ポルトガルのファーロで開催された第16回世界筋肉会議(16th International Congress of the World Muscle Society)において生命環境科学系修士2年生の和田英治さんがポスター賞を受賞しました。本学会は、世界中の筋疾患研究者が一堂に会して筋疾患およ びその治療研究の成果を発表し議論する場です。

授賞研究テーマ:
「Effect of dietary phosphate on extensive ectopic calcification in mdx mouse and its muscle function」

和田さんはデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の疾患モデル動物であるmdxマウスに与える餌のリン酸量により、筋変性、筋肉内異所的石灰化、筋力等が大きく変化し、摂取するリン酸量を減らすと筋力に改善効果が認められることを明らかにしました。
DMDは新生男児3500人に1人の頻度で出現する進行性筋疾患。未だ治療法が確立しておらず、20歳代に呼吸不全あるいは心不全により死亡する重篤な遺伝子疾患です。
現在、遺伝子導入、エキソン・スキップ、あるいは幹細胞移植による治療法が提案されていますが、まだ、実用化には至っていません。
和田さんは、これまでと全く異なる発想で、食物から摂取するリン酸量を減らすことで、筋変性や筋力低下を軽減できることを見出しました。リン酸代謝には腎 臓が重要な役目を果たしており、これまで気づかれていなかった筋ジストロフィーと腎臓機能との関係をつなげ、ヒトの筋ジス治療にも効果が期待できる画期的 な発見として注目されました。

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