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最終更新日:2024.03.26

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トピックス 2018.05.22

日欧を中心とする国際共同ミッション・次世代赤外線天文衛星 SPICA、欧州宇宙機関の中型ミッション5号機の候補として一次選抜を通過

JAXAの「戦略的中型計画」の候補ミッションである次世代赤外線天文衛星SPICA(スピカ、注1)について、2018年5月7日、欧州宇宙機関(ESA)は宇宙科学プログラム コスミック・ビジョン(注2)中型ミッション(Mクラス)5号機(M5)の候補の1 つとして選択したと発表しました。SPICAはJAXAが大阪大学・名古屋大学など全国の大学・研究所や、ESAをはじめとした海外の研究機関・大学とともに推進する国際共同ミッション(注3)です。本学からは総合文化研究科の土井助教、理学系研究科天文学教室の尾中元教授、左近助教、同天文学教育研究センターの河野教授が中心メンバーとして参加しています。今回、候補となった3つの計画(注4)から、2021年には1つのミッションが最終選抜される予定です。

SPICAは、極低温に冷却した口径2.5m の大型赤外線望遠鏡を宇宙に打上げ、宇宙観測を行う計画です。これまでよりも高い感度で赤外線観測を行い、従来観測できなかったガスやダストを大量に含む銀河を調べ、その進化を解明したり、惑星系が誕生・進化する過程等を明らかにしたりすることを目的としています。

 

詳細については下記関連webページをご覧下さい。

関連するweb情報
ESA Cosmic Vision M5 一次選択結果発表ページ
http://sci.esa.int/cosmic-vision/60257-esa-selects-three-new-mission-concepts-for-study/

JAXA 宇宙科学研究所 SPICA 計画ホームページ
https://www.ir.isas.jaxa.jp/SPICA/SPICA_HP/index.html

 

注釈

注1:SPICA: Space Infrared Telescope for Cosmology and Astrophysics

注2:宇宙科学プログラム コスミック・ビジョンは、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙科学長期プログラムです。その中型クラス(M1-M4)としては、以下のミッションがすでに選抜されています。
M1: 太陽観測衛星 Solar Orbiter
M2: ダークマター・ダークエネルギー観測衛星 Euclid
M3: 系外惑星探査ミッション PLATO
M4: 系外惑星大気観測衛星 ARIEL

注3:日本では、JAXA、名古屋大学や大阪大学をはじめとする国内の大学等の研究者が、海外ではオランダの宇宙科学研究所SRON(Netherlands Institute for Space Research)を中心とした欧州の16 カ国に加え、米国、カナダ、台湾等の研究者が参加しています。

注4:ESA コスミック・ビジョン M5 の 一次選抜に選ばれた将来ミッション候補は、以下の3つです。
次世代赤外線天文衛星SPICA
金星探査 EnVision
突発天体観測衛星 Theseus

20180514_1_SPICA.jpg
SPICA衛星イメージ(SPICAチーム提供)

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