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グローバル地域研究機構(IAGS: Institute for Advanced Global Studies)

本機構(IAGS)は、駒場キャンパスの西端の14号館に本拠を得て、2010年4月1日に本研究科の附属施設として設立された。その傘下には、従来から本研究科の附属施設であるアメリカ太平洋地域研究センター(CPAS)とドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)が移行するとともに、人間の安全保障プログラム(HSP)から新たに生まれたアフリカ地域研究センター、持続的開発研究センター、持続的平和研究センターが加わり、5センターの複合組織として出発した。

その後も組織の拡充が続き、2011年には中東地域研究センター及びアジア地域研究センターの2つが設立された。さらに2012年には地中海地域研究部門が、2017年には南アジア研究センターと韓国学研究センターが開設された。このうち韓国学研究センターは、2015年に設置された韓国学研究部門を改称したものである。これに伴い、アジア地域研究センターは廃止され、新たにアジア地域研究クラスターがアジア関連諸センターをコーディネートする役割を担うことになった。

グローバル地域研究機構設置の背景にあるのは、東西冷戦の終結以降、環境・経済・政治・文化・科学等々、人類文明のあらゆる分野で急速に進展してきたグローバリゼーションの動向への強い関心である。従来、国際的かつ専門横断的な学術研究の先頭に立つことを目指してきた総合文化研究科でも、各地域、国家、地方に関わる個別的な社会的問題の研究と並行して、それらに直接的、間接的に多大なインパクトを与えつつある全地球的な規模を持つ諸問題を検討することが、学問的な課題として浮上している。既設の9センター・部門は、研究対象地域としては世界を幅広くカバーするとともに、人類社会が共通に直面する諸問題に取り組むことを課題としている。こうした諸問題は、いうまでもなく学問的観点から検討されなければならないが、それはまた同時に学術の世界と実務の世界との柔軟でダイナミックな連携、協力を要請するものでもある。その意味で、本機構の活動は、学究と実務とを架橋するものであり、各センター・部門は、地域密着的な研究の高度化をはかると同時に、当該研究のグローバルな意味をも問うていくことになる。

2022年4月より大学共同利用機関法人人間文化研究機構と東京大学の共同研究契約に基づき、グローバル地域研究機構内の南アジア研究センター、持続的開発研究センターが連携研究ユニットを形成し、環インド洋地域研究プロジェクト東京大学拠点(TINDOWS)を立ち上げ、国際的な研究活動を行っている。


東京大学グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI)

東京大学大学院総合文化研究科は、「グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(Global Studies Initiative, GSI)」構想を掲げ、グローバルな俯瞰力と世界諸地域の文化や社会の多様性を理解する能力を併せ持つ人材を育成することで、グローバル化が引き起こす諸問題に挑戦する。GSIは、国際的に卓越したグローバル・スタディーズ拠点を築くことをめざし、東京大学の関連部局・組織と協働して新たな人文社会知の創造に挑む。GSIキャラバンとグローバル地域研究機構(IAGS)を中心とした諸活動の二つを推進するほか、東アジア藝文書院(EAA)東アジアリベラルアーツイニシアティブ(EALAI)などの諸組織とも連携しつつ国際共同研究を進める。

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